1994 Fiscal Year Annual Research Report
抗原増幅による消化器癌のターゲット療法・BMR療法の増強効果についての研究
Project/Area Number |
06671253
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
西巻 正 新潟大学, 医学部・付属病院, 助手 (70242427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 至明 新潟大学, 医学部・付属病院, 医員
藍沢 喜久雄 新潟大学, 医学部・付属病院, 助手 (10222449)
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Keywords | ターゲット療法 / モノクローナル抗体 / イムノコンジュゲイト / 胎盤性アルカリフォスファターゼ |
Research Abstract |
胎盤性アルカリフォスファターゼは癌関連特異抗原と考えられている。しかも、細胞膜に強く結合していることから、モノクローナル抗体によるターゲッティング療法の標的抗原として有望である。我々はこれまでに胎盤性アルカリフォスファターゼを標的抗原とするマウスモノクローナル抗体を作製した。また、ステロイドなどの薬剤を用いて癌細胞の増殖を促進することなく、胎盤性アルカリフォスファターゼの産生を変化させることが可能であることを報告してきた。 我々の作製した抗胎盤性アルカリフォスファターゼ・マウスモノクローナル抗体M1H2を精製したが、M1H2はIgMであり、分子量が大きいため組織移行性の点で不利と考えられたので、これを単量体および半量体に還元、分解した。得られた単量体、半量体にアドリアマイシン、マイトマイシンCを結合してイムノコンジュゲイトを作製した。現在これらのイムノコンジュゲイトの抗原との反応性を検討中である。抗体の精製、分離には今回設備した低圧クロマトグラフィシステムを使用した。 イムノコンジュゲイトの反応性が確認された後、イムノコンジュゲイトの胎盤性アルカリフォスファターゼを発現している癌細胞株に体するin vitroでの抗腫瘍効果を、MTTアッセイを用いて検討し、抗癌剤単独および抗体、抗癌剤併用と比較する予定である。また胎盤性アルカリフォスファターゼの発現を亢進させる薬剤(ステロイド、NaClなど)を使用した場合の効果についても、同様に検討する予定である。
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