1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06671429
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
横田 晃 産業医科大学, 医学部, 教授 (80040583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 良正 産業医科大学, 医学部, 助手 (00258617)
河野 精一郎 産業医科大学, 医学部, 助手 (90258616)
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Keywords | 実験水頭症 / 短絡管手術 / 核磁気共鳴法 / 脳弾性能 / 脳浮腫 |
Research Abstract |
幼犬にカオリン水頭症を作成し、本年度においては下記の2点について実験を行なった。 1.水頭症における髄液浮腫の動態の検討 SISCO社製動物用MR装置(4.7テスラ)を用いて分子拡散強調画像を撮像した結果、水頭症による脳室拡大の進行とともに脳室周囲白質では間質性浮腫が進行し、皮質では細胞内浮腫を示唆する所見を得た。この結果は平成7年4月、横浜で行われる第3回水頭症の治療シンポジウムに発表する予定である。更に平成7年度には水頭症犬に短絡術を行い、髄液浮腫の推移を検討するとともに、MRスペクトロスコピーによる水頭症状態における脳代謝を測定する予定である。 2.短絡術前後における脳弾性能の検討 水頭症に短絡管設置術を行うと菲薄化した脳外套が厚さを増し、一見正常な状態に修復されるが、病理組織学的にはアストログリア及び結合組織の増生が目立つ所見であることを以前に発表した。今回、短絡管設置前後における頭蓋内圧-容積係数の測定を行い、水力学的にも短絡管設置による水頭症術後の修復脳においては脳弾性能の低下があることを証明した。この結果については平成7年5月、松江で行われる第23回日本小児神経外科学研究会において発表し、平成7年度以内に病理組織学的検討と併せて論文作成を完了する予定である。
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