1995 Fiscal Year Annual Research Report
経頭蓋磁気刺激下におけるC-fos蛋白の中枢神経運動路集積とその機能解析
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06671446
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
北川 秀機 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (70242500)
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Keywords | 経頭蓋磁気刺激 / c-fos蛋白 / 運動誘発電位 |
Research Abstract |
本研究は免疫組織学的に賦活化中枢神経ニューロンの代謝活性測定解析による経頭蓋磁気刺激法における錘体外路系の詳細な伝導路の解明を目的としている。しかし、ネコでの経頭蓋磁気刺激後のc-fos蛋白活性の分布では運動野以外にも広範な大脳皮質の染色性増加が明かとなった。ネコの経頭蓋磁気刺激で全ての下降性運動路の中継核が染色されても広範な大脳皮質全体の刺激の結果であり、ヒトの大脳皮質運動野の局所的刺激の際の運動路解析や循環系への影響解明には有用な指標になりえないと判断された。そのため研究者は新たにネコの経頭蓋磁気刺激による脊髄および前肢屈筋からの誘発電位を電気生理学的に解析して、磁気刺激コイル至適方向性を明かにした。さらに刺激選択性の精度を上げるために、ネコの大脳皮質運動野以外への磁場を高透磁率合金により遮蔽し磁気刺激を行ない皮質脊髄路と錘体外路系の誘発電位を電気生理学的に解析した。経頭蓋磁気刺激法によるネコの経頭蓋磁気刺激法の高透磁率合金による遮蔽の影響は1995年にニューヨークで開かれた国際脊髄モニタリングシンポジウムでも高い評価を得た。この選択的大脳皮質運動野磁気刺激が可能となった段階で、再度c-fos geneによる免疫組織学的解析を行なうことで初めて本研究の意義が高まるといえる。
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