1995 Fiscal Year Annual Research Report
細胞生物学的アプローチによる緑内障性視神経障害の機序解明
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06671753
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
沢口 昭一 新潟大学, 医学部, 助教授 (90178830)
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Keywords | ライソゾーム酵素 / マトリックスメタロプロテアーゼ / 実験緑内障 / 細胞生物学 / インサイナュ-ハイブリダイセンジョン |
Research Abstract |
1.カテプシンB,Gについて免疫染色を正常猿視神経乳頭及び、実験緑内障視神経乳頭で頭数を増やし、更に検討した。実験緑内障眼では変形した乳頭篩状板、その近辺で一部に免疫染色の増強した細胞を散見した。以上の事から乳頭篩状板の緑内障性の構築変化にライゾーム酵素の発現の増加が関与している事が明かとなった。 2.Matrix Metalloproteinaseについては再度、フジ薬品工業より抗体を購入し免疫組織を行ったが、前回と同様に反応を認めず、単クローン抗体では実験の続行が困難と考えた。 現在カルテット社(米国)よりポリクローン抗体を購入中であり、再検討の予定である。 3.Matrix MetalloproteinaseとTissue inhibitor for Metalloproteinaseのin situ hybridyzationについてまず正常視神経乳頭について検討した。DEPC処理水下でパラフィン切片を作成した。MMP-2とTIMPの遺伝子を組み込んだプラスミドをそれぞれ制限酵素で直線化し、sense、anti-senseのジゴキシゲニン標識RNAプローブをそれぞれのプロモーターを用いて作成し、次いでin situ hybridyzationを行った。正常視神経乳頭ではsense(陰性コントロール)とanti-sense(陽性実験)において両者に明かな差を認めず、視神経乳頭近傍の強膜組織で僅かに差を認めたにのみであった。この事は定常状態ではこれらの酵素の発現が極めて僅かであり、視神経乳頭の組織学的恒常性はが保たれている可能性が示唆された。現在、更に実験緑内障眼視神経乳頭篩状板について検討の予定である。
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