1995 Fiscal Year Annual Research Report
インドシアニングリーン蛍光造影のコンピューター画像解析
Project/Area Number |
06671771
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Research Institution | Osaka City University Medical School |
Principal Investigator |
三木 徳彦 大阪市立大学, 医学部, 教授 (90047077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 宗明 大阪市立大学, 医学部, 助手
河野 剛也 大阪市立大学, 医学部, 講師 (40215190)
白木 邦彦 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (40162771)
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Keywords | ICG螢光造影 / 脈絡膜循環 / 画像差分(サブトラクション法) / コンピューター画像解析 |
Research Abstract |
平成6年度には、インドシアニングリーン(ICG)蛍光造影において時間のことなる2画像間を引き算することにより脈絡膜循環が詳細に観察でき、蛍光漏出、病的血管の抽出、精密な循環状態の観察ができることを報告した論文がEuropian J.Ophthalmolgyで受理され、近日掲載予定である。 引き続いて、ICG蛍光造影の読影上問題となる低螢光について検討するために3次元ソフトを用いて脈絡血管のシミュレーションを作成し、ブロックの程度と部位による低螢光の程度の違いを検討し、第2回ICG螢光造影国際シンポジウムにおいて発表し、その結果はProceedingに掲載されている。 その後、臨床で得たICG螢光造影画像において、様々な程度の低螢光部を作成し、肉眼的観察でどの程度識別可能であるかを検討しているが、ICG螢光造影画像は、濃淡があり血管走行が複雑であるから識別は容易ではない。しかし、コンピュータ画像解析の一つである画像引き算法(image subtraction)では、全ての部位が明瞭に識別できた。 すなわち、ICG螢光造影画像においては、肉眼的観察のみでは十分でなく、コンピュータ画像解析を行って、はじめて明確な答えが得られるものであると考えられる。 これらの成果は、来年4月の日眼総会のシンポジウムにおいて講演の予定である。
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[Publications] 白木邦彦: "インドシアニン・グリーン フルオレセイン螢光眼底造影写真の重ね合わせ法" 日本眼科紀要. 43. 141-147 (1991)
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[Publications] 三木徳彦: "レーザー治療における一つのながれ-色素増強光凝固-" 日本眼科紀要. 42. 355-359 (1991)
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[Publications] Sah,J-H: "Effects of indocyanine green dye enhanced diode laser photocoagul" Osaka City Med.J. 37. 80-106 (1991)
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[Publications] Miki Tokuhiko: "Intrachoroidal leakage of dye in indocyanine green fundus angiography at the experimental commtio retinae" Europian J.Ophthalmol. 2. 79-82 (1992)
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[Publications] 白木邦彦: "強度近視眼でのインドシアニングリーン螢光眼底造影所見" 臨床眼科. 46. 229-231 (1992)
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[Publications] 白木邦彦: "加齢性黄斑変性におけるフルオレセイン・インドシアニングリーン両螢光眼底造影" 臨床眼科. 46. 880-881 (1992)
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[Publications] 松本宗明: "インドシアニングリーンによるダイオードレーザー光凝固増強効果の有色家兎による検討" 日本眼科会雑誌. 96. 742-748 (1992)
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[Publications] 河野剛也: "レーザー光凝固病巣のインドシアニングリーン螢光色素漏出に関する研究" 日本眼科会雑誌. 96. 1405-1411 (1992)
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[Publications] Kunihiko Shiraki: "Image processing with subtraction and overlay on fluorescein anglography" Elsevier Science Publishers. 747-749 (1992)
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[Publications] Muneaki Matsumoto: "Choroidal reacfionin dye enhanced photocoagulation with three lasers" Current Aspects in Ophthalmolgy. 1. 939-943 (1992)
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[Publications] 河野剛也: "実験的外傷性網膜混濁病巣の脈絡膜循環障害に関するインドシアニングリーン螢光眼底造影による研究" 日本眼科会誌. 96. 745-756 (1992)
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[Publications] 尾花明: "高解像度デジタルトンドシアニングリーン螢光眼底造影法を用いた加齢性黄斑変性による脈絡膜新生血管の分類" 臨床眼科. 47. 671 (1993)
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[Publications] 尾花明: "インドシアニングリーン持続注入による家兎毛様体の経強膜色素増強光凝固" 日本眼科紀要. 44. 394-398 (1993)
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[Publications] 河野剛也: "インドシアニングリーン螢光眼底造影で脈絡膜血管障害が考えられたインスリン依存型糖尿病の3例" 臨床眼科. 47. 657-660 (1993)
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[Publications] 尾花明: "ダイオードレーザー光凝固に対するインドシアニングリーン増強効果の定量的研究" 日本眼科学会雑誌. 97. 581-586 (1993)
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[Publications] 河野剛也: "実験的網膜打撲壊死のインドシアニングリーン螢光眼底造影による検討" 日本眼科学会雑誌. 97. 587-594 (1993)
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[Publications] 河野剛也: "ヨ-ソ酸ナトリウムによる網脈絡膜病変のインドシアニングリーン螢光眼底造影による検討" 日本眼科紀要. 44. 172-176 (1993)
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[Publications] Muneaki Matsumoto: "Choroidal damage in dye-enhanced photocoagulation,Losers and Loght in" Ophthalmology.Vol.5. 157-165 (1993)
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[Publications] 河野剛也: "糖尿病網膜症のインドシアニングリーン螢光眼底造影による検討" 臨床眼科. 48. 467-472 (1994)
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[Publications] Akira Obana: "Sarvery of Complication of Indocyanine green Angiography in Japan" American Journal of Ophthalmology. 118. 749-753 (1994)
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[Publications] 尾花明: "インドシアニングリーン螢光造影を施行したmaltiple evanescent whihe dot syndromeの2例" 日本眼科学会雑誌. 99. 244-251 (1995)
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[Publications] 三木徳彦: "眼科診療プラスティス 6眼底造影写真の読み方" 文光堂 東京, 36-39 (1993)
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[Publications] 三木徳床: "画像処理(サブトラクション)脈絡膜循環障害の概略 ICG螢光造影の実際 基礎と臨床" 金原出版(東京), 26-29,32-33 (1995)
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[Publications] 小暮文彦: "ICG螢光造影の原日病治療への応用.眼科診療のコツと落とし穴" 中山書店(東京), 114 (1995)