1994 Fiscal Year Annual Research Report
IPS EMPRESSに関する(1)適合性に関する研究 (2)エナメル質、象牙質、各種築造体に対する研究 (3)色調に関する研究
Project/Area Number |
06671969
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
五十嵐 孝義 日本大学, 歯学部, 教授 (90059428)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 勉 日本大学, 歯学部, 助手 (10210296)
桟 淑行 日本大学, 歯学部, 講師 (80160993)
佐藤 友彦 日本大学, 歯学部, 助教授 (90059874)
|
Keywords | エンプレス / 接着強度 / 窩洞形成 / 色調遮断性 / 光透過性 / ステイニング法 / レヤリング法 / キャスタプルセラミックス |
Research Abstract |
IPS"EMPRESS"(エンプレス)は1994年5月17日まで、日本国では歯科用材料としての薬事審査を通っていなかったので、臨床応用がまったくできず、また研究面では、この材料の歯科理工学的性質は外国の論文で紹介されているのみで、臨床応用した場合の問題点については不明であった、この材料を用いての臨床応用は東京での私の講座のみで、本学付属病院に来院された患者さについて治療を行っていた。その臨床成績についてまとめ、どのような点が良く、また臨床上の問題点について全部被覆冠と部分被覆冠のそれぞれについて専門学会(日本補綴歯科学会と日本大学歯学会)に報告すると共に学会誌に投稿した。 治験で行った窩洞自体について検討を加え、適合状態の良いインレーおよびアンレーであった窩洞形態についてまとめ、カナダのバンク-バ市で開催された第92回世界年次歯科医学大大会(FDI大会)と日本補綴歯科医学会総会で報告した。 ステイニンイグ用、レヤリング用インゴットの圧成型前、後の内部構造の研摩面と破断面のSEM像観察を行い報告した。特に、補綴関連では被接着体となる支台歯は、ほとんどが象牙質となっているので、接着強度を向上させる観点から検討を加え、エンプレス自体に対する、弗化物によるエッチング効果及びシランカップリング剤による処理条件が接着強度にどのように影響するか検討し、内部構造、破断面のSEM像観察を報告した。さらに材料自体が光透過性があるので、色調遮断性と光透過性の両面から研究を行い報告した。適合の良い歯冠修復装置を製作するための支台歯形態や、支台歯表面は象牙質や支台築造体となるので、接着強度を向上させるためにどのような処理と、歯冠色の色調調和を得るためのレジンセメントの使用について現在検討を加えている。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 五十嵐孝義ら: "ダイコア用光-化学重合型セメントの象牙質接着に関する影響-接着ボンディング処理法の影響-" 補綴誌. 38 91回特別号. 55 (1994)
-
[Publications] 五十嵐孝義ら: "接着性レジンセメントの接着強度に関する研究-ボンディング剤のPre-Cootingが接着強度に及ぼす影響-" 接着歯学. 12 4. 256-263 (1994)
-
[Publications] 五十嵐孝義ら: "IPS EMPRESS(エンプレス)修復物の治験結果(その1)全部被覆型(クラウン)での評価" 日本大学歯学会平成5年度大会講演内容要旨. 5. (1994)
-
[Publications] 五十嵐孝義ら: "IPS EMPRESS(エンプレス)修復物の治験結果(その2)部分被覆型での検討" 第46回日本大学歯学会総会講演内容要旨. 12. (1994)
-
[Publications] 五十嵐孝義ら: "IPS EMPRESS(エンプレス)修復物の治験結果" 日本歯学. 68. 159-171 (1994)
-
[Publications] 五十嵐孝義ら: "-第3報 各種ラミネートベニア材料の光透過性について-ラミネートベニアの色調に関する研究" 補綴誌. 38 92回特別号. 154 (1994)