1995 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節CT画像の6自由度下顎位・下顎運動解析への応用と顎機能診断への検討
Project/Area Number |
06671978
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Research Institution | Aichi-Gakuin University |
Principal Investigator |
川口 豊造 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60064820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐美 博志 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (00231176)
森 隆司 愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (00159188)
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Keywords | 顆頭の再構築 / 顎関節CT画像 / 6自由度下顎運動解析 / 顆頭運動 |
Research Abstract |
顎関節部のX線コンピュータ断層撮影(CT)画像から3次元的に骨形態を再構築し,6自由度の下顎運動解析データと同一座標系で対応させることで,顆頭の立体運動を検討することを目的とする。 CT画像から再構築した顎関節部の骨形態と下顎運動測定座標系とを対応させるために,CT撮影用治具と測定針を考案した。下顎運動は,下顎運動測定装置(MM-JI-E)で測定し,治具の標点の位置を記録した後,被験者に咬頭嵌合位をとらせて,治具の基準平面とCT断層面が平行になるよう頭部を固定し,治具の標点を含む顆頭部の約20mmの範囲を撮影した。顆頭形態は,CT画像をスキャナで取り込み,CPUで処理した後,顆頭の輪郭をトレースして,その2次元座標を読み取った。下顎運動の解析には,当教室で開発したプログラムを用いた。結果の概要を,以下に示す。 1.顆頭の再構築精度は,被験体の乾燥頭蓋骨3体6顆頭の総平均で0.38mmであった。 2.再構築した顆頭は,CT撮影治具上に設けた標点を基準に座標変換することで,6自由度で測定した下顎運動と対応することができた。 3.顆頭の解剖学的形態と,運動論点に求めた顆粒頭点との位置関係を3次元的に明示した。 4.運動論的に求めた顆頭部の解析点は,すべて再構築した顆頭内に存在した。 5.考案したCT撮影用治具と測定針を用いることで,設定した基準平面に対して顆頭を再構築できて,この顆頭内部に任意の解析点を設けて,その運動を視覚的にとらえて解析することを可能にした。
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