1995 Fiscal Year Annual Research Report
環境学習を事例とした総合的学習のカリキュラム構想-社会科系数科を中心として-
Project/Area Number |
06680233
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
柿沼 利昭 埼玉大学, 教育学部, 教授 (40224349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 文三 国立教育研究所, 教科研究部, 室長 (30231096)
大友 秀明 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30176945)
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Keywords | 総合的なカリキュラム / 地球環境問題 / 持続的開発 / フレームワーク |
Research Abstract |
1 研究目的(2)の延長として、今年度は別の民間プロジェクトによる環境教育の北米調査(米国のマサチューセッツ州、カリフォルニア州及びカナダのオンタリオ州)に柿沼が参加した。 また、研究目的(3)を行うため、埼玉県公立中学校の4割を学級数に即して抽出し、アンケートを実施した(回収率:65%)。調査結果は、環境教育に対する"総論賛成、各論躊躇"の実態が、それまでの共同研究の過程で予想していたものよりも一層厳しい現場の場を突き付けるものであった。 研究目的(4)を行うため、以上の諸調査を踏まえるとともに、イギリス及びドイツにおける環境教育カリキュラムの調査を参考にして、総合的なカリキュラムを構成する視点について検討を行った。 その視点として、学びの主体性への再吟味、学習対象としての「環境」に象徴されるような、諸観念の結び付きと意味を担う強力な鍵概念、構築の再吟味、環境教育が要請する全一的なアプローチの再評価、価値対立的な学習課題への本格的取組などが考えられ、カリキュラムの構成要素として教科群と基本的技能並びに問題分野というスコープの軸と、方法原理と構造/プロジェクトというアプローチの軸とのマトリックスを再吟味する視点が重要である。
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