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1994 Fiscal Year Annual Research Report

モンテカルロ・シュミレーションのスピン工学への親展開

Research Project

Project/Area Number 06805060
Research InstitutionNagaoka University of Technology

Principal Investigator

一ノ瀬 幸雄  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00115099)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 北谷 英嗣  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70186245)
Keywords交換結合膜
Research Abstract

引き続き、交換結合膜のシミュレーションを行った。準備段階で、反強磁性領域を12原子層で計算していたものを400原子層程度まで拡大して行った結果、fcc(111)配向モデルでの挙動はスピンの方向的振動が数原子層で指数関数的な減衰を示すという小モデルと同様の結果であったが、fcc(100)配向モデルでのスピンの方向的振動は、数十原子層まで直線的な減衰を示し、その後ほぼ消滅していることがわかった。この結果は、実際の交換結合膜において、同じfccの反強磁性体を用いても、隣接する強磁性体層の反強磁性体層への影響の深さが、結晶配向の差により1桁程度異なることを意味する。これらのことが計算モデルの拡大により明らかとなったが、交換異方性現象自体の解明には至らなかった。しかしながら上述のシミュレーションによる知見は、今後我々が手がけようとしている巨大磁気抵抗効果を示す積層膜において、実験が難しいため議論を呼んでいる作成膜の結晶配向差による特性変化の有無などの課題に大きな示唆を与えるものと思われる。
今後の課題としては、交換異方性現象の本質解明にむけて大モデルでの有限温度でのシミュレーション、結晶磁気異方性のモデルへの導入などである。また巨大磁気抵抗効果を示す積層膜への対応は、交換結合膜と共通点の多い反強磁性/強磁性系から出発することにより、これまでの研究成果が生かせるものと考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 櫻井 豊、北谷英嗣、石黒 孝、一ノ瀬幸雄: "古典ハイゼンベルグモデルを用いたOKモンテカルロ・シミュレーションによる交換結合膜の検討" 日本応用磁気学会誌. 18. 365-370 (1994)

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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