1994 Fiscal Year Annual Research Report
日本の対フィリピン経済援助事業におけるパブリック・アクセプタンス評価の研究
Project/Area Number |
06831006
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Research Institution | Shikoku Gakuin University |
Principal Investigator |
横山 正樹 四国学院大学, 社会学部, 教授 (90182716)
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Keywords | 経済援助 / ODA(政府開発援助) / フィリピン / パブリック・アクセプタンス / 漁業基地 / 海外経済協力基金 / 国際協力事業団 |
Research Abstract |
本研究は、フィリピンにおける日本のODA事業について、各事業現場およびその周辺地域の関係者によるパブリック・アクセプタンス(受容・協力・活用)の実態を、実施ずみの訪問調査記録の蓄積のデータベース化とその分析を通じて解明し、評価をこころみることを眼目とする。 本年度においては、1991〜93年を中心とする時期のODA事業現地調査で収録の100時間以上分の8ミリ・ビデオテープをまずモニターすることから着手した。つぎに各事業建設・運営主体の関係者による事業説明・インタビュー等の資料的価値の高い部分をVHSビデオテープに複写・編集した。この作業と平行して、各映像記録の個々の部分に仮標題を付し、調査の筆記記録・関連文書資料を含め、仮項目名でのデータベース入力(インデックス化)を進めた。仮標題・仮題目名は内容吟味によって後日確定される。 以上の作業の結果、現時点では漁業基地建設事業を主としたODA事業および関連事務所等につき、7か所分の詳細なデータに関する項目を入力することができた。ただし各項目の個別内容については、その翻訳と同時に進めるため、すでに着手はしたものの、さらに時間を要し、かなりの部分は次年度に遂行の見通しである。 また文献調査のため国際協力事業団付設図書館(東京)などへ出向き、さらに上記録画資料の外国語部分に関する内容確認および分析上の助言を得るために、大阪国語大学フィリピン語教室を訪問した。資料内容の分析・評価はまだ初期の段階にあり、すでに散見されるODA事業計画と実態のずれ、あるいは諸関係者の立場による評価の違いなどを含む全体の検討作業は次年度においてその本格的な展開を予定している。
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