1995 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジアにおける経済発展と農村の変容-10年の経験-
Project/Area Number |
07041058
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Research Institution | Osaka University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
赤木 攻 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (10030157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スリチャイ ワンケーオ チェラー大学, 政治学部, 準教授
プラサェート ヤムクリン 吉備国際大学, 社会学部, 教授 (00248262)
野津 幸治 天理大学, 国際文化学部, 講師 (40208369)
関 泰子 日本学術振興会, 特別研究員
高井 康弘 大谷大学, 文学部, 講師 (00216607)
藤井 勝 神戸大学, 文学部, 助教授 (20165343)
松薗 祐子 いわき明星大学, 人文学部, 助教授 (00164799)
竹内 隆夫 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (40105747)
北原 淳 神戸大学, 文学部, 教授 (30107916)
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Keywords | 東南アジア / タイ農村 / 村落構造 / 経済発展 |
Research Abstract |
1.7〜8月を中心に2つの村の予備調査を実施した。10年間の変容を概括的に把握するとともに、次のような基本的資料を作成することができた。村落地図、家屋配置図、世帯主一覧、役員一覧。また、村民に聞き取りを行い、ここ10年間の社会的経済的な変動について基本的情報を得た。 2.中部のランレーム村落(L村)は完全にバンコク首都圏に組み込まれ、近郊農村化してしまった。工場労働者をはじめ、非農業人口が増加、分譲住宅が目立つ。 3.東北のノーンクン村落(N村)でも、電気、水道が導入され、生活に大きな変化が見られる。サラリーマン家庭が1戸ではあるが出現した。ただ、こうした生活はより多くの現金支出を必要とし、政府系の農業・農業組合銀行からの借り入れが目立つ。 4.定期的に研究会を開催し、来年度の本調査の具体的内容の検討を開始している。とりわけ、新しい状況を踏まえ、1980年の調査時点では必ずしも必要としなかった調査項目に配慮する必要があることを確認した。ほぼ、短期間に計画通り調査は進んだといえる。15年前の調査村の再調査という研究目的が明白なためであろう。 計画した1年目の予備調査は順調に終了したといえる。赤木はチュラーロンコーン大学タイ研究所で開かれたタイ文化についてのセミナーに参加し、一部今回の調査について報告した。来年度の本調査における問題点としては、通訳をかねた調査補助員をどう確保するかであろう。在バンコクの大学の学生は止めて、東北は、マハーサーラカム大、中部は、ナコーンシータマラート大の協力を得るよう進めてみようと考えている。
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[Publications] 北原 淳・赤木 攻: "タイ:工業化と地域社会の変動" 法律文化社, 454 (1995)
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[Publications] 北原 淳: "共同体の思想" 世界思想社, 220 (1996)