1997 Fiscal Year Annual Research Report
イタリアにおける地域の内発的発展に関する実証的な比較研究
Project/Area Number |
07041064
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Research Institution | YOKOHAMA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
新原 道信 横浜市立大学, 商学部, 助教授 (10228132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 夏子 長野大学, 産業社会学部, 助教授 (30257505)
矢澤 修次郎 一橋大学, 社会学研究科, 教授 (20055320)
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Keywords | 地域社会発展 / 社会的文脈 / 水脈 / 境界領域 / 移動民 / 移民 / 地域の形成過程 |
Research Abstract |
本調査研究は、イタリア20州の中でもとりわけ自治権が保証されている特別州であるトレンティーノ・アルト・アディジェ州とサルデ-ニャ州を対象として、イタリアの諸地域がもつ複数の社会的文脈/水脈を比較研究し、そこで得た知見によって、日本の個々の地域社会がもつ固有の文脈/水脈に即した地域社会発展の方途を展望することにあった。 平成9年度は、本調査研究のまとめの年でもあり、平成8年度の調査をふまえて、イタリア側の研究協力者(サッサリ大学教授/トレント大学兼任教授A.メルレル氏他4名)による資料収集と調査時における全面的協力によるインテンシブな聞き取り調査を研究方法として、この二つの地域の本格的な実地調査をおこなう年となった。今年度は機関聞き取りに加えて個人面接調査もおこなった。 まず(1)昨年の調査研究の成果を再確認するための国内研究会をおこない、論点を明確化し、あらかじめイタリア側の研究協力者と研究連絡をとった。(2)新原、田中をイタリアに派遣し(矢澤は現地参加)、研究協力者の協力を得てサッサリとトレントにおける実地調査を行った。とりわけ地中海嶼社会であるサルデ-ニャと、アルプス山間地帯のはずれに位置してイタリア文化圏とドイツ文化圏の境界領域にあったトレンティーノ・アルト・アデイジェの両地域が、境界領域としていかなる特色をもって形成されてきたか、また両地域の形成過程に移動民が果たした役割に論点を絞って個人面接調査はおこなわれた。 (3)論点補強のための調査として予定されていた調査対象地域から南米へのイタリア系移民に関する資料収集と実地調査は受け入れ側の体制が整わなかったことから断念し、研究協力者のA.メルレル教授の派遣先を日本へと変更し、調査研究のとりまとめについての議論と最終的な補充調査についての相談をおこなった。(4)、以上をふまえて、1997年12月と1998年3月に対象地域における最終的な補充調査を行い、今回の学術調査のとりまとめをおこなう目処をつけた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 新原 道信: "「地中海島嶼社会から見たヨーロッパ」" 『「ヨーロッパの歴史」を読む』東京学芸大学. 151-163 (1997)
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[Publications] Michinobu, Niihara: "″Migrazioni e formazioni di minoranze″" Quaderni bolotanesi,Sassari,Italia. 23. 195-206 (1997)
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[Publications] 新原 道信: "「The Body Silent〜身体の奥から社会を見る〜」" 『現代思想』青士社. 26・2. 243-257 (1998)
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[Publications] 新原 道信: "「境界領域の思想〜『辺境』のイタリア知識人論ノート〜」" 『現代思想』青士社. 26・3. 234-248 (1998)
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[Publications] 田中 夏子: "「イタリアの社会的協同組合を訪ねる旅(上)」" 『仕事の発見』シ-アンドシ-出版. 22. 20-25 (1997)
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[Publications] 田中 夏子: "「イタリアの社会的協同組合を訪ねる旅(下)」" 『仕事の発見』シ-アンドシ-出版. 24. 35-39 (1997)
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[Publications] 新原 道信: "ホモ・モ-ベンス〜旅する社会学〜" 窓社, 269 (1997)