1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07041103
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Research Institution | National Laboratory for High Energy, Physics |
Principal Investigator |
高崎 稔 高エネルギー物理学研究所, 物理, 教授 (70044782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 公一郎 東京大学, 原子核研究所・中間エネルギー部, 教授 (60198439)
中井 浩二 東京理科大学, 理工学部, 教授 (40028155)
上蓑 義朋 理化学研究所, 安全管理室, 調査役 (60160339)
柴田 徳思 東京大学, 原子核研究所・放射線管理室, 教授 (80028224)
村上 哲也 京都大学, 理学部・物理, 助手 (50219896)
酒井 泉 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助手 (30141972)
沼尻 正晴 高エネルギー物理学研究所, 放管, 助手 (20189385)
三浦 太一 高エネルギー物理学研究所, 放管, 助手 (80209717)
野海 博之 高エネルギー物理学研究所, 物理, 助手 (10222192)
家入 正治 高エネルギー物理学研究所, 物理, 助手 (50192472)
千葉 順成 高エネルギー物理学研究所, 物理, 助教授 (50126124)
田中 万博 高エネルギー物理学研究所, 物理, 助教授 (90171743)
中村 健蔵 高エネルギー物理学研究所, 物理, 教授 (10011735)
今里 純 高エネルギー物理学研究所, 物理, 教授 (40107686)
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Keywords | スーパーサイクル / 多機能化 / 核ビーム / 偏極ビーム / 大強度ビーム / 時分割 / ニュートリノビーム / ビームライン |
Research Abstract |
本査の目標は、世界の加速器施設における、スーパーサイクル化を最終目標とする加速器・ビームラインの多機能化運転の取り組みの現状を明らかにし、我々にとって最良の方策を見いだす事である。現在、加速器のスーパーサイクル運転を実現しているのは、世界で唯一スイスのCERNのみである。米国のFermi研究所では反陽子生成用の早い取り出しと衝突型加速器としての運転モードが共存しているが、CERNの技術には及ばない。数週間程度以上のマクロな時分割モードで高エネルギー核ビーム、偏極ビームと大強度陽子ビームを切り替えている例としては米国のAGSがある。また核ビームと偏極ビームのマクロな時分割としてはフランスのSATURNE、ロシアのシンクロファゾトロンがある。AGSは近く核ビーム専用器となる予定であり、SATURNEは本年末に閉鎖される。また旧ソ連邦諸国は今日の経済状況下で多くの施設が閉鎖に追い込まれつつある。我々はまずCERNの技術を重点的に調査し、Fermi研、AGSなどの技術についても併せて調査した。またすでに閉鎖された施設、閉鎖予定の施設、旧ソ連邦の施設には、人及び技術の散逸が起こる前に緊急に調査した。 調査結果は帰朝報告、及びビームモニター、測定器等の各種研究会等での講演を通じて公表に努めている。また、われわれの調査は期せずしてKEK-PSでの多機能化ビーム運転の現状を、全世界に宣伝する結果となった。その結果逆にKEK-PSでは良質のニュートリノビームが得られる可能性がある事と、スーパー神岡という高性能のニュートリノ検出器の完成と時期が重なった結果、両者を組み合わせた長基線ニュートリノ実験が提案され、全世界規模で実験グループが形成されつつある。また核ビームの利用に関しても、すでに世界数ヶ所の研究所から物理実験を含む、核ビームラインシステムの共同開発研究の提案がなされている。これらはまさに我々の研究が、すでに各国に注目され、この調査の成果が還元されはじめている証拠であろう。我々は本調査の結果をもとに、最良の多機能ビームラインの具体的設計に着手する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Yamanoi,K.H.Tanaka,M.Takasaki,他: "Development of Radiation-Resistant Magnet Cails for High-Intensity Beam Cines : PartII-completely inorganic insnlanted coils" TEEE Transactions on Magnetics(磁気に関するアメリカ電気・電子学会誌). 32・4. 2147-2150 (1996)
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[Publications] H.Ochiishi,H.Ito,K.Kimura,S.Kouda,T.Murakami,他: "Application of Bragg-curre counters to a target multifragmentation measurement" Nuclear Instrments and Methods in Physics Research A. A369. 269-276 (1996)
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[Publications] Tetsuya Murakami 他: "Target Fragmentation by GeV Energy Protons" PERSPECTIVE IN HEAVY ION PYSICS (Proceedings of the 2nd Japan-Italy Joint Symposium on Heavy Ion Physics held at RIKEN in saitama) Pablished by World Scientific Pub.Co Pte Ltd.Singapore. -. 152-160 (1996)
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[Publications] Y.Sugaya,Y.Yamanoi,J.Chiba,Yu.Kiselev,M.Numajiri 他: "Ionization Chamber as a p,d and α beam intensity monitor" Nuclear Instrments and Methods in Physics Research. A368. 635-639 (1996)