1995 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャル・リアリティを応用した世界遺産の地球情報環境マッピングのための基礎研究
Project/Area Number |
07041115
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Research Institution | National Institute of Multimedia Education |
Principal Investigator |
大橋 力 放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90015652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
不破本 義孝 国際科学振興財団, 専任研究員
八木 玲子 国際科学振興財団, 専任研究員
河合 徳枝 国際科学振興財団, 専任研究員
小田 晋 筑波大学, 社会医学系, 教授 (90049156)
村上 陽一郎 国際基督教大学, 人文学部, 教授 (40012504)
安岡 正人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20058043)
三井田 淳郎 千葉工業大学, 工学部情報工学科, 教授 (10083859)
松本 慎二 ユネスコ本部, 文化センター, 企画担当官
白井 克彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063702)
山崎 芳男 早稲田大学, 理工学総合研究センタ, 教授 (10257199)
仁科 エミ 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (20260010)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 高精細度画像 / 広帯域音声 / 世界遺産 / 情報環境 |
Research Abstract |
文化遺産と自然遺産とが高度に集積しているインドネシアのボロブドウ-ル遺跡群・プランバナン遺跡群(ユネスコ指定の文化遺産)、およびコモド国立公園・ウジュンクロン自然保護区(同自然遺産)をおもな対象として、2回の調査団の派遣を行った。そして、HDTVによる高精細度映像の収録、高速標本化1ビット方式による超広帯域音響の収録をおこなった。得られた視聴覚環境情報について、その物理構造の分析法の検討に着手した。さらに、バーチャル・リアリティに関する技術動向についての調査を行い、今回収録した映像音響を活用した体感システムのありかたについての検討を開始した。 成果としては、まず、HDTVによる高精細度画像記録システムおよび高速標本化1ビット方式による超広帯域録音システムを用いて、野外の環境情報を高精度で記録する手法を開発することができた。とくに自然遺産の場合、アクセスが困難で電源事情もままならない地域に所在することが多い。しかし環境に影響を及ぼさないクリーンな電源系を用い、しかも操作性・可搬性・経済性にすぐれたシステムは、現在のところ既製品のなかには存在していないに等しい。そこで、こうした世界遺産の高精度記録をおこなうために備えるべきシステムの特性について整理し、まだ課題は残るものの研究目的に適合性の高いシステムを構築した。さらに、バーチャルリアリティを応用した体感システムの開発を念頭において、そのために有効な録音・撮影・演出にかかわる技法を開発した。収録物の公表をはじめとする成果の発表は、平成8年度におこなうことを予定している。
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