1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07041132
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
御影 雅幸 金沢大学, 薬学部, 助教授 (50115193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LAJMINA Josh ネパール森林植物調査局, 研究官
MOHAN B GEWA トリブヴァン大学, 化学系, 講師
木内 文之 金沢大学, 薬学部, 助手 (60161402)
津田 喜典 金沢大学, 薬学部, 教授 (40077508)
清水 建美 金沢大学, 理学部, 教授 (90021203)
鈴木 三男 東北大学大学院, 理学研究科, 助教授 (80111483)
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Keywords | ネパール / 木本植物 / 組織形態 / 天然物化学 / 薬用植物 / 資源開発 / 熱帯 / 亜熱帯 |
Research Abstract |
1.調査国ネパールにおける現地調査は,交付申請書に記載した計画通り平成7年9月7日〜11月16日まで行ない,研究代表者を始め,合計6名が派遣された.また現地調査にはネパール人研究者2名が参加した. 2.調査は,西部ネパールのカリガンダキ川流域の亜熱帯〜寒帯で18日間,中部ネパール南部熱帯域にあるパルサ野生生物保護区で7日間,東部ネパールのコシタップ野生生物保護区周辺の熱帯〜亜熱帯地域で17日間,合計3カ所で行なった. 3.試・資料として,研究目的である組織形態学ならびに天然物化学的研究の実験材料としての木本植物の木材および樹皮,またその証拠標本としての押し葉標本,合計約18,000点を蒐集し,持ち帰った.また新資源開発を目的に,チベット医学ならびにアーユルヴェーダ(インド医学)で使用される薬用植物150点余をも蒐集した. 4.カトマンズでは相手国の研究者と交流を図るため,10月5日にはネパール科学技術審議会(National Council for Science and Technology)主催でトリブファン大学にてセミナーを開催し,清水をはじめ3名が学術発表し,また10月15日にはカトマンズ大学にて津田が教育講演をした. 5.帰国後は資料の整理会を2度開催し,植物標本の整理同定を概ね終了した.その結果,パルサ野生生物保護区では従来報告されていなかった種を数点見出した.また相手国への還元を図るため,整理済みの押し葉標本500点を,本年1月に相手国側の研究機関であるネパール王立博物館の〓葉標本庫に寄贈した. 来年度は,ネパール西部〜極西部の熱帯〜亜熱帯地域を重点的に調査し,同時に蒐集した試資料を利用した研究を開始する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 御影雅幸: "ネパール産Berberis属植物樹皮に由来する生薬のberberineを指標とした品質評価" 生薬学雑誌. 50(準備中). (1996)
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[Publications] 御影雅幸: "ヒマラヤ産Ephedre属植物の研究,第1報。草質茎の内部形態的特徴と「TSHE」,「BALU」の基源" 植物研究雑誌. 71(投稿中). (1996)
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[Publications] 近藤直子: "ヒマラヤ産Ephedre属植物の研究,第2報,アルカロイド成分含量および標高による変異" 植物研究雑誌. 71(準備中). (1996)
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[Publications] 御影雅幸: "ネパール産Bupleurum属植物およびチベット生薬「TUNAKCHUNGA」の基源" 生薬学雑誌. 50(準備中). (1996)
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[Publications] 鈴木三男: "Pinus roxburghiiの成長輪構造の変異" 植物地理・分類学雑誌. (準備中). (1996)
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[Publications] 御影雅幸: "ネパール産Berberis属およびアーユルヴェーダ薬物「CHUTRO」の基源" 植物研究雑誌. 71(準備中). (1996)