1995 Fiscal Year Annual Research Report
カンボジアにおけるHIV/AIDS流行に関する実態調査および疫学的研究
Project/Area Number |
07041165
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
曽田 研二 横浜市立大学, 医学部, 教授 (80154706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LARS Meyner. 国立プノンペン血液センター, 顧問
KRUY Sun Lay カンボジア, パスツール研究所, 部長
鳥羽 和憲 横浜市衛生研究所, 所長
今井 光信 神奈川県衛生研究所, 部長
市川 誠一 神奈川県立衛生短期大学, 助教授 (90106302)
北村 勝彦 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (30195284)
伊藤 章 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (50046059)
森尾 眞介 鳥取大学, 医学部, 助教授 (10116379)
木原 正博 神奈川県がんセンター臨床研究所, 副技幹
田島 和雄 愛知県がんセンター研究所, 部長 (30150212)
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Keywords | HIV感染 / AIDS / 流行 / STD / リスク集団 / サーベイランス / 疫学 / 予防 |
Research Abstract |
本年度はHIV/AIDS流行の実態を把握するための情報の収集・解析とウイルス・血清学的調査および行動疫学調査の実施計画作定準備に主眼を置いた。 現地調査は平成7年12月と平成8年3月の2回に分けて実施した。第1回調査においては、全国的流行状況およびサーベイランス体制の把握、保健省関係機関・医療施設、研究検査施設の実状調査、売春実態の調査、一部血清検体の収集と抗体検査に主眼を置いた。第2回調査では、流行状況および抗体保有状況の把握、前回未調査関連施設の実状調査、国際機関およびNGOの活動の把握、首都近郊の売春実態の調査、北部地方シエムリアプ県のHIV流行状況および関連施設の調査、および売春婦等リスク集団の行動疫学調査の実施計画の現地スタッフとの準備打ち合わせを行い、併せて帰途バンコクにおいて、カンボジアに多大な影響を及ぼしているタイ国の流行に関する疫学情報を関係者から収集した。本研究の目的はカンボジアのHIV流行の実態を明らかにし、更にウイルス血清学的手法による調査と、感染リスク集団の意識・行動調査により、同国のHIV/AIDS流行の疫学的特徴を解明することである。本年度の調査はその準備段階としてほぼ予定通りに進行しており、来年度の調査研究により成果をまとめる予定である。現在までの主な知見をのべると、(1)1991年にはじめてHIV感染者が発見されて以降急速に感染が拡大しており、首都の献血では陽性率6.4%に達している。(2)主な感染経路は異性間性的接触であり、主な感染源は買売春である。(3)検査施設は首都の一部施設を除けば極めて不十分で検査とサーベイランス体制の強化が緊要である。(4)エイズ・STD治療・予防対策(衛生教育、広報活動、コンドーム普及等)の推進が強く求められる。(5)タイ、ベトナムの流行の影響が大きく、多国間の協力対策が必要である。
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Research Products
(1 results)