在日コリアンの社会的ネットワークと文化動態に関する比較社会学的研究

1995 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07044035
• Research Institution: University of Toyama
• Principal Investigator: 飯田 剛史 富山大学, 経済学部, 教授 (10127045)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 田島 忠篤 明の星女子短期大学, 講師 (40179693) ; 金 應烈 高麗大学校, 人文大学, 教授 ; 李 文雄 ソウル大学校, 社会科学大学, 教授 ; 玄 容駿 済州大学校, 師範大学, 教授 ; 寺岡 伸悟 熊本大学, 文学部, 講師 (90261239) ; 小川 伸彦 奈良女子大学, 文学部, 講師 (10242992) ; 對馬 路人 関西学院大学, 社会学部, 教授 (60150603) ; 孝本 貢 明治大学, 商学部, 教授 (60101333) ; 西山 茂 東洋大学, 社会学部, 学部長教授 (00092528)
• Keywords: 在日コリアン / 在日韓国・朝鮮人 / 社会的ネットワーク / 同郷団体 / 親族集団 / 済州島 / 都市移住者 / 移民社会

Research Abstract

本計画の目的(現代の在日コリアン社会・文化動態を、(1)大阪および東京の済州島出身者に対象を絞り、(2)日本の居住地域内および韓国の出身地との社会的ネットワーク関係の解明を通して、明らかにする)に基づき、本年度は次の共同調査を実施した。
1.日本側研究参加者は、5月下旬(大阪)、7月上旬(京都)、同下旬(東京)において、短期調査および研究連絡会議を実施し、資料収集と派遣・招聘調査研究の計画策定を行った。
2、日韓の研究参加者は、8月下旬、済州道において、日本移住者と出身地との社会的ネットワークおよび文化変容の比較社会学的共同調査を実施した。主な調査地は涯月邑高内里、朝天邑新興里、済州市梨湖洞であり、ここで聞き取りを行うと共に、済州大学校、済州道庁、北済州郡庁で資料収集を行った。
3、日韓の研究参加者は11月下旬、東京都において在日コリアンの社会的ネットワークおよび文化変容の共同調査および研究連絡会議を東洋大学にて実施した。主な調査地は済州道高内里出身者が集住する荒川区日暮里地域及び港区であり、その他、台東区上野地域、江東区枝川地域で調査を実施した。
4、日本側参加者は、2月下旬(大阪)短期調査および研究連絡会議を実施し、資料収集を重ね、次年度研究計画の調整をおこなった。
5、新たな課題として、在日コリアンとその出身地との多様なネットワークの展開を、地域社会、同郷団体、親族集団、家族、建墓・墓参行動、寄贈行動、経済活動などを軸に、綿密な調査によって解明するとともに、理論的に整序・体系化することの必要性が明らかとなった。