1997 Fiscal Year Annual Research Report
高温・超高圧実験条件の高信頼化と新しいダイヤモンド合成反応に関する共同研究
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07044119
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Research Institution | UNIVERSITY OF TSUKUBA |
Principal Investigator |
若槻 雅男 筑波大学, 物質工学系, 教授 (50114153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丁 立業 四川聯合大学, 高温高圧研, 教授
苟 清泉 四川聯合大, 高温高圧研, 教授
高野 薫 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (60133005)
大塚 和弘 筑波大学, 物質工学系, 教授 (50029881)
末野 重穂 筑波大学, 地球科学系, 教授 (30110513)
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Keywords | 超高圧 / 高信頼実験技術 / ダイヤモンド / 金属炭化物 / 非金属炭化物 / 分解 / 不純物評価 / ジルコニウム |
Research Abstract |
1.炭化物からのダイヤモンド生成反応: (1) B_4Cを炭素源とするダイヤモンドの生成を既に見出していたが、生成条件ならびに構造と物性を詳細に評価した。ESRによるスピン濃度は2×10^<18>cm^<-3>と高く、ラマンシフトはブロードでやや低波数側に移動している。高濃度固溶ホウ素(>1%)の特徴を備えたものであった。炭素空孔及び窒素と関連する局所構造も考察した。(成都)。(2)周期表に沿って、TiC、VC及びCr_3C_2からの生成を試み、VとCrの炭化物から生成を確認した。(成都)。更にMn_xC (Mn_3C〜Mn_5C_2)とFe_3Cからの生成も試み、多量の遊離炭素(黒鉛)の生成が認められたが、ダイヤモンドはFe_3Cの場合に極めて僅かに確認されただけであった。(筑波)。(3)ダイヤモンド(遊離炭素)生成機構を検討した。一連の3d元素炭化物に関しては、Tiは炭素との結合力が強いため、Tiを含む溶媒の炭素溶解度が高いこと、一方、MnとFeの炭化物は、炭素量が少ないことによって、いずれの場合も高温下の溶媒中で炭素が過飽和にならないと想定される。他方、SiとBはCとの結合力は強いが、金属中では炭素を置換する原子として働くので、SiまたはBの含有が溶媒中の炭素溶解度をむしろ低下させると期待される。これが炭素量の少ないB_4Cでも容易にダイヤモンドが晶出する機構と考えられ、今後の課題の一つとしている。 2.ダイヤモンド中の金属不純物評価: 今年度はFeとCr,及びZrの含有濃度を夫々蛍光X線法及びLAM-ICP質量分析法で評価した。Feは1ppm程度以下、Crの含有量は更に低く、そしてZrは0.1ppmの程度であり、同じ窒素ゲッターとして用いられるTiより一桁低濃度であることが判った。(筑波)
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Research Products
(15 results)
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[Publications] 岩槻 雅男: "精密に制御された高圧ダイヤモンド合成(1)" ニューダイヤモンド. 13 (1). 6-10 (1997)
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[Publications] 岩槻 雅男: "精密に制御された高圧ダイヤモンド合成(2)" ニューダイヤモンド. 13 (2). 9-14 (1997)
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[Publications] Masao Wakatsuki: "Formation and growth of diamond-For understanding and better control of the process." Proc. 15th AIRAPT Int. Conf. on High Pressure. (in print). (1998)
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[Publications] Xiapeng Jia: "Iron and chromium as impurities in artificial diamonds." Proc. 15th AIRAPT Int. Conf. on High Pressure. (in print). (1998)
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[Publications] M. Kozuma: "An isothermal Martensitic transformation in a quenched Au-49.5 at. % Cd alloy." Scripta Materialia. 36 (2). 253-258 (1997)
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[Publications] Ya Xu: "Recovery and recrystallization processes in Ti-Pd-Ni High-temperature shape memory alloys." Acta Mater.45 (4). 1503-1511 (1997)
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[Publications] Kaoru J. Takano: "Development of an optical high pressure liquid cell and its application to visual observation of pressure-driven crystal growth." J. Crystal Growth. 171. 591-600 (1997)
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[Publications] Kaoru J. Takano: "Effect of hydrostatic pressure on the crystallization of lysozyme based on in situ observation." J. Crystal Growth. 171. 554-556 (1997)
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[Publications] Kaoru J. Takano: "Pressure-induced apotosis in human lymphoblasts" Experimental Cell Research. 235 (1). 155-160 (1997)
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[Publications] Xiangjie Luo: "Diamond formation from the B4C-FeNiCo system at high-temperature and high-pressure." J. Mater. Sci. Letters. 16. 1005-1007 (1997)
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[Publications] 羅湘捷: "高圧腔内葉蝋石相変対発熱石墨管電阻的影響" 高圧物理学報. 11 (1). 70-74 (1997)
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[Publications] 羅湘捷: "高温高圧下B_4C合成金剛石的研究" 高圧物理学報. 11 (4). 266-269 (1997)
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[Publications] 羅湘捷: "高含硼金剛石合成的原子分子過程及其特点的初歩探討" 原子与分子物理学報. 14 (2). 257-259 (1997)
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[Publications] 劉 強: "B_4C作炭源高圧合成金剛石的EPR譜特性" 原子与分子物理学報. 14 (4). 565-568 (1997)
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[Publications] 江錦春: "以炭化珪和鉄体系合成金剛石" 高圧物理学報. 11 (2). 137-141 (1997)