1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07044126
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤元 薫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30011026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAN Youn Bin ロシア科学アカデミー, 海洋地質研究所, 所長代理
岩澤 康裕 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (40018015)
諸岡 良彦 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70016731)
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Keywords | 天然ガス / エネルギー / ロシア / 触媒 / 合成ガス / 炭化水素 |
Research Abstract |
平成8年6月23日から7月3日まで若手中心であるロシア側の天然ガス研究者および研究管理者5人を招聘し、東京大学、東京工業大学、筑波の資源環境技術総合研究所、京都大学、大阪大学を見学させた。日本の天然ガスに関する研究および技術開発の現状を紹介した。ロシア、特にロシア極東地域天然ガスの利用についても討論した。天然ガスはよくLNG(液化天然ガス)にして輸送されているが、日本の新技術を応用して、現地で炭酸ガスと反応させてジメチルエチル化されてから輸送されると、コスト削減と環境保全により適当であると認識した。 9月13日から9月23日まで、日本側から藤元ら二人とロシア側一人はシベリア地区にあるロシア最大の天然ガス産地であるヤク-ツクと、同地区のイルク-ツク、ハバロフスクへ行って、ロシアの天然ガス産業現状を調査した。同国の経済事情によって、各天然ガス会社も厳しい市場経済の中で競争しないといけない。大部分の会社では生産装置の老朽化は著しく、生産効率は低下している。酷寒の環境にも関わらず、中には従業員の給料支払いは数ヶ月も遅れた会社も有った。自活するため、カナダなどの海外パートナーと提携して、現地の金、白金、ダイヤなどを採掘している会社もあった。 10月15日から10月25日まで日本側諸岡ら3人はロシアのモスクワとノボシビルスクへ行って、ロシアにおける天然ガスの利用に関する研究調査をした。モスクワではロシアアカデミー化学物理研究所と石油化学研究所、モスクワ大学、人民友好大学、ロシアアカデミー本部を訪問して講演を行った。ノボシビルスクではロシアアカデミー触媒研究所を見学して講演も行った。研究経費の不足によって、ロシアの天然ガス関係の研究は世界のトップレベルと比較すると、また距離があると感じた。しかし、ロシア側は外国と連携して豊富な天然ガス資源の開発と利用にかなり期待している。
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