1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07044129
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
軽部 征夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50089827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
THOMAS Danie コンピエーヌ工科大学, 酵素工学科, 教授
COMTAT Mauri ポールサバティ大学, 物理・電気化学研究所, 教授
MARTY JeanーL ペルピニャン大学, 応用複合領域研究所, 教授
COULET Pierr リヨン大学, 酵素遺伝子研究所, 教授
THEVENOT Dan パリ大学, 化学科, 教授
野村 陽子 日本学術振興会, 特別研究員
佐々木 聰 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (70262110)
矢野 和義 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (40262109)
池袋 一典 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (70251494)
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Keywords | シアン / リン酸 / 人工ダイアモンド / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
(1)環境計測用マルチバイオセンサーの開発 微生物の呼吸活性を利用したシアンセンサーを開発することを試みた。そして将来的には実際に河川においてのオンライン計測に応用できるシアンセンサーの開発を目指し、作成したシアンセンサーの特性評価を行った。ペルピニャン大学のMatry教授のグループがもつ豊富な環境汚染物質測定技術による評価法との比較を行い、本センサーが有用であるとの結論を得た。 (2)マルチチャンネル型バイオセンサーの開発 リン酸センサーの高感度化を試みた。ルミノールは、過酸化水素の存在下において、ペルオキシダーゼを触媒として発光する。過酸化水素は各種のオキシダーゼの作用で生成するので、オキシダーゼ反応とルミノール反応を組み合わせると発光量を指標として基質やオキシダーゼ活性の測定が可能である。 リヨン大学P.Coulet教授のグループは過シュウ酸エステルおよびルミノールを用いる化学発光の研究を進めており、ルミノール発光は様々な高感度バイオセンシングに応用が可能であるという結論を得た。 (3)ガス状物質センサーの開発 光電気化学分析法を用いることによって、環境を負荷物質であるシアンなどのガス状物質のメディエーター型バイオセンサーによる計測の可能性が示唆された。また、人工ダイアモンド電極の特性評価を行った。その結果、幅広い電位領域で水分子の電気分解を経ることなく、目的の化学種の測定が可能であろうと言う見解を得た。 (4)水質モニタ用センサーの製作 低分子物質の認識に極めて有用であると考えられている抗体に触媒機能を持たせることにより、はるかに高感度な低分子物質用バイオセンサーが構築可能であることが示唆された。また、コンピューター上でアミノ酸配列を変化させる分子進化工学について議論が行われ、遺伝的アルゴリズムが有用であるとの知見を得た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] I.Karube,Y.Nomura,Y.Arikawa: "Biosensor for environmental control" Trends Anal Chem.14. 295-299 (1995)
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[Publications] Kenji Hayashi,Satoshi Sasaki,Kazunori Ikebukuro,Isao Karube: "Highly sensitive chemiluminescence flow injection analysis system using microbial peroxydase and a photodiode detector" Anal.Chim.Acta.329. 127-134 (1996)
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[Publications] Jeong Im Lee,Isao Karube: "Development of a biosensor for gaseous cyanide in solution" Biosensors & Bioelectronics. 11. 1147-1154 (1996)