1996 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア諸国における環境汚染物質の処理・再資源化
Project/Area Number |
07044145
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮本 和久 大阪大学, 薬学部, 教授 (30028849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PEERAPORNPIS ユワディ チェンマイ大学, 理学部・生物学科, 助教授
BUNNAG Boosy キングモンクット工科大学, 生物資源工学部, 助教授
CHANSAーNGAVE カンチャナ チュラロンコーン大学, 理学部, 準教授
MAHAKHANT Ap タイ国立科学技術研究所, 研究官
永瀬 裕康 大阪大学, 薬学部, 助手 (00252700)
平田 收正 大阪大学, 薬学部, 助教授 (30199062)
田中 慶一 大阪大学, 薬学部, 教授 (90068247)
小川 隆平 熊本工業大学, 工学部, 教授 (40029244)
石川 正治 東京大学, 農学部, 助手 (30193262)
五十嵐 泰夫 東京大学, 農学部, 教授 (90114363)
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Keywords | 微細藻類 / 重金属 / 炭酸ガス固定 / フィコシアニン / 脱リン / 脱窒 / メタロチオネイン / 淡水魚 |
Research Abstract |
タイ国のバンコクは東南アジアの代表的な超過密都市であり、急速な産業開発が進んでおり、工場や自動車の排気ガスによる大気汚染が深刻である。生活排水や産業排水も未処理に近い状態で河川に放流されており、有機物や化学薬品、重金属などによる環境汚染の恐れがあり、この様な汚染状況を把握することが急務である。また、タイ国は熱帯または亜熱帯に位置し、先進国では得難い多くの生物資源を持っている。したがって、これらの多様な生物特性をわが国の進んだバイオテクノロジーの研究成果を応用して引き出すことにより、排ガスからの二酸化炭素や窒素酸化物の除去、排水からの重金属などの有害物質の除去、及びその過程で得られるバイオマスからの有用物質への生物的変換について、それぞれ機能的かつ効率的なプロセスを開発することが期待される。 このように新たに開発途上国の実情に適合した環境保全技術を開発するために、タイ国の環境汚染状況を把握するとともに、タイ国のおける有用生物資源を調査採集し、さらにそれを利用した環境汚染物質の処理、再資源化技術を開発を行った。具体的には以下点についての検討を行い、成果を得た。 1.タイ国産の糸状性ラン藻を用いた環境中重金属の除去 2.高温性藻類を利用した炭酸ガスの有機資源化 3.凝集性藻類による活性汚泥処理水からのリン・窒素の同時除去 4.淡水魚における肝メタロチオネイン誘導を指標とするタイ国内河川の環境評価 5.ラン藻を用いた抗菌性物質の生産
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Research Products
(6 results)
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[Publications] D.Inthorn: "Removal of cadmium from aqueous solution by the filamentous cyanobacterium Tolypothrix tenuis" J.Ferment.Bioeng.82. 580-584 (1996)
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[Publications] H.Hayashi: "Effect of Carbon Dioxide Concentration on the Growth and RubisCO Activity of a Thermophilic Cyanobacterium,Chroococcidiopsis sp.Strain TS-821" J.Ferment.Bioeng.80. 507-509 (1995)
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[Publications] A.Vonshak: "Role of light and photosynthesis on the acclimation process of the cyanobacterium Spirulina platensis to salinity stress" J.Appl.Phycol.8. 119-124 (1996)
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[Publications] K.Ishihara: "Ethylene production using a broad-host-range plasmid in Pseudomonas syringae and Pseudomonas putida" J.Ferment.Bioeng.82. 509-511 (1996)
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[Publications] N.Itoh: "Colchicine-induced elevation of tissue metallothionein contents is mediated by inflammation independent serum factor" Toxicology. 116. 201-209 (1997)
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[Publications] 宮本和久: "微細藻類を利用した環境制御" バイオサイエンスとインダストリー. 53. 11-17 (1997)