1995 Fiscal Year Annual Research Report
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07044161
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
持田 勲 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (20037758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ANDREWS R. ケンタッキー大学, 応用エネルギー研究センター, 研究員
GRULKE E. ケンタッキー大学, 応用エネルギー研究センター, 教授
DAVIS B. ケンタッキー大学, 応用エネルギー研究センター, 教授
DERBYSHIRE F ケンタッキー大学, 応用エネルギー研究センター, 教授
坂西 欣也 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (60183365)
光来 要三 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (50122693)
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Keywords | 活性炭素繊維 / 脱硫 / 脱硝 / 硫酸 / 硝酸 / 酸化的脱硫 / ピッチ系活性炭素繊維 / PAN系活性炭素繊維 |
Research Abstract |
大気中に放散された硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)は、酸性雨、酸性霧、酸性雪あるいは光化学スモッグとして樹木森林破壊、湖沼河川の死滅、都市建造物破壊、呼吸器障害等急性健康ならび環境被害をもたらす。先進工業国においては、火力発電所等の固定発生源に対する対策が20年に亘って施され、大幅な改善をみたが、大都市における自動車の増加が新たな発生源となってとくに、交通量の集中する地域、道路周辺において深刻な被害をもたらしかねない状況が続いている。現行の排煙に対する石灰石膏脱硫、接触選択還元脱硝はほぼ完成された技術であるが、発展途上国ではそのコストから敬遠されており、一旦大気中に放散されたSOx、NOxの処理に対しては無力である。SOxは活性炭素繊維上に吸着、酸化、水和され硫酸に転換される。少量の水の追加により濃硫酸として溶出、脱硫が連続的に進行する。少量の活性炭素繊維、少量の水の添加で、より高濃度の硫酸を回収する。一方、NOxは活性炭素繊維上でNO2に酸化され、下流の水または塩基に硝酸または硝酸塩として捕捉される。アンモニアを還元剤としてN2に還元無害化も可能である。写真は、ベンチ級の活性炭素繊維充填塔である。100 1/hの排煙又は大気が処理される。脱硫、脱硝を逐次進め、硫酸、硝酸を個々に回収できる。 成果 脱硫 ピッチ系活性炭素繊維OG-20Aを窒素気流下1100℃で焼成すると最高活性を示し、水分量を10%に調節すれば現行技術より相当に高効率で、1000ppmのSOxを完全に捕捉し、高濃度の硫酸が得られる。水分量を5%に減ずると、SOxの完全捕捉には3-5倍の繊維が必要となるが、現行法より高効率である。 脱硝 ピッチ系活性炭素繊維OG-8Aを850℃で焼成すると最も活性が高い。空気中の380ppm NOxのアンモニア還元および酸化反応は、乾燥空気中であれば、現行のガス洗浄接触時間条件でいずれの反応に対しても定常転換率90%を達成できる。しかし湿度80%では、転換率は各々46、58%に低下する。70%以上の湿度の妨害が顕著であるが、25℃で湿度80%の空気を35℃に加熱すれば、湿度は28%に低下し、転換率は著しく上昇する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] X.Ma,K.Sakanishi,T.Isoda,I.Mochida: "Hydrodesulfurization reactivities of narrow-cut fractions in a gas oil" Ind.Eng.Chem.Res.,. 34. 748-754 (1995)
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[Publications] I.Mochida,S.Kawano,M.Hironaka,S.Yatsunami,Y.Korai,Y.Matsumura: "Reduction of NO at very low concentration in air with NH_3 at room temperature over a series of calcined pitch based active carbon fibers" Chem.Lett.95. 385-386 (1995)
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[Publications] I.Mochida,S.Kawano,M.Hironaka,S.Yatsunami,Y.Korai,Y.Matsunura,M.Yoshikawa: "Reduction of NO of very low concentration in air with NH_3 at room temperature over calcined active carbon fibers" Energy & Fuels. 9. 659-664 (1995)
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[Publications] I.Mochida,K.H.An,Y.Korai: "Preparation of nitrogen containing pitches from quinoline and isoquinoline by aid of AlCl_3" Carbon. 33. 1069-1077 (1995)
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[Publications] I.Mochida,K.H.An,Y.Korai: "Catalytic condensation of isoquinoline into pitch in higher yield in the presence of nitro solvents" Carbon. 33. 1079-1084 (1995)
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[Publications] I.Mochida,S.Yatsunami,Y.Kawabuchi,Y.Nakayama: "Influence of heat-treatment on the selective adsorption of CO_2 in a model natural gas over molecular sieve carbons" Carbon. 33. 1611-1619 (1995)