1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07044264
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Research Institution | Research Institute for Microbial Diseases, Osaka University |
Principal Investigator |
栗村 敬 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00112110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HIRA Subhash マハトマガンジー, ミッション医科大学, 教授
MANIAR Janak グラント医科大学, ジーティー病院, 教授
景山 誠二 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (60252706)
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Keywords | HIV-1 / 2重感染 / HIV-2 / ムンバイ |
Research Abstract |
これまでにムンバイ市(インド)におけるHIV-1,HIV-2およびHIV1/2重感染症例について、そのウイルス負荷を中心に報告してきた。その中でHIV-1は全てサブタイプCに属するが、2型についてはサブタイプAと判定できるものとPCR法によってgp36の中でHIV-2RODの7782-8281に相当する部分を増幅しダイレクト・シークエンシングで塩基配列を決定したところ、産物はサブタイプAの500bpの産物と異なり210bpの未知の塩基配列を示すものとにわかれた。特に、この未知の配列をもつウイルスはポロウイルスDNA、血しょう中ウイルス粒子RNAよりも一致して検出され人工的産物ではないことがわかった。この場合は、はっきりとサブタイプAと判定される場合と異なり、ウイルスに対する抗体レスポンスは用いる市販キットにより検出不能の場合が多いことがわかった。ことにgp36の一部の合成ペプチドを用いた抗体測定では大部分が陰性となり、また、ウエスタンブロット・キットを用いてもEnv糖蛋白に相当する抗体の検出不能の場合が大部分であり、このような状態より判断するとインドにおけるHIV-2の感染の判定に抗体検査を用いる場合には偽陰性となるケースが想定されこのことはHIVサーベイランスにとって極めて重大な結果をもたらすことが判明した。現在、PCR法や、ウイルス全粒子を抗原として用いる検査法以外の方法で確実にこのHIV-2感染を診断する方法を検討中である。
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[Publications] Zhang,J.ら: "Study of HIV-1/HIV-2 dual infection in Mumbai(Bombay)" 論文準備中第11回国際エイズ会議にて発表予定(バンクーバー).
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[Publications] Saple,D.ら: "Natural history of dual infection with HIV-1 and HIV-2" 論文準備中第11回国際エイズ会議にて発表(バンクーバー).
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[Publications] Gharpure,H.ら: "Evaluation of particle agglutination test(Serodia)for determination of single and dual HIV-1/2 infection in Mumbai(Bombay)" 論文準備中第11回国際エイズ会議にて発表(バンクーバー).