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1996 Fiscal Year Annual Research Report

QOLの向上を支える看護の役割に関する日米比較研究

Research Project

Project/Area Number 07045012
Research InstitutionTOKYO WOMEN'S MEDICAL COLLEGE JUNIOR COLLEGE OF NURSING

Principal Investigator

尾岸 恵三子  東京女子医科大学看護短期大学, 教授 (30141229)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) COVINGTON LI  ミドルテネシー州立大学, 看護学科, 教授
WAKIM JUDITH  ミドルテネシー州立大学, 看護学科, 学部長
澤井 映美  東京女子医科大学, 看護短期大学, 講師 (10269433)
久田 満  東京女子医科大学, 看護短期大学, 助教授 (50211503)
猪熊 京子  東京女子医科大学病院, 婦長
中川 禮子  東京女子医科大学, 看護短期大学, 助教授 (90269431)
佐藤 紀子  東京女子医科大学, 看護短期大学, 助教授 (80269430)
寺町 優子  東京女子医科大学, 看護短期大学, 教授 (30188685)
Keywords安楽 / 安寧 / QOL / 看護実践 / 日米比較 / 面接法 / 基本的ニード / 社会文化的条件
Research Abstract

医療技術の飛躍的な発展は、複雑な医療を可能にし、対象者の看護に対する期待が益々高まっている。研究者は、先端医療が行われる環境の中で生活している患者や機械器具を装着しながら家庭生活を送っている人々、これら多くの病める人々のQOLを高めるために、我々のこの「COMFORT」の研究を役立てることが出来ると考え取り組んできた。
研究途中ではあるが平成7年度から8年度にかけての成果の概要は、以下の通りである。
国内外における「安楽」に関する文献検索及び社会学者の看護の理論家による研究会を通じて、研究の重要性の確認と概念化についての検討を試みた。
1.安楽の定義について
安楽は3通りの方法で患者を助ける看護実践として定義された。
患者を1)不安から開放される気分となるように手助けする
2)安心な気持ちになるように手助けする
3)QOLが高められるように手助けする
「安楽」は、患者を助ける看護実践であるが、その方法は、対象者の一人一人により異なるところに看護実践の研究の深さがあると考える。
2.調査の経緯
平成7年度から平成8年度の7月までの期間に日米両国における96項目の調査内容の最終確認を行い、各国の文化的面の配慮をしながらも、同じ視点での調査が出来るように考えた。平成7年度は数カ所による前調査と研究会を行い、本調査の実施に当たっては、調査対象となった病院、対象者の患者の了解はもとより、調査者(面接者)の事前打ち合せ及び必要な施設では面接手法についての学習会を行い、実施した。面接調査では、面接者によりその内容に誤差が生じないように十分配慮する必要性があり施設によっては2週間ほどの研究会を行い調査に当たった。
3.結果
平成7年度の前調査からは、人種間での「安楽」「安寧」に対する感じ方及び性差による相違が予測され、看護の質的研究として活用でき、また文化的背景による看護の基本への示唆が期待できる推測された。
平成8年度の実施施設および対象者は、米国は病院・家庭医・クリニック・医師のオフィスを利用している対象者158名、日本は各都県にまたがる総合病院6施設の288名である。現在も調査は続行中ではあるが、中間報告としてまとめたものである。結果は、両国の対象者の関心が高いのは生命の維持存続に関わる項目に関してであり、看護ケアも実施されている。しかし患者の関心が高いのに比較しケアが行われていないのは、対象者のそれまでの生活背景にポイントをおくことである。また両国間の相違は、対象者への対応方法、表現方法のように捉えられる。これらが文化的背景とどの様に関わるかは今後の課題であるが、安楽は基本的ニードの充足性と深い関わりを持つことは明確である。
今後の方向としては、1での定義の関連性を含め対象者のQOLに根ざした看護実践のあり方およびその役割について分析を進め明確にする必要がある。また「安楽」「安寧」が単に身体的、精神的側面だけでなく、社会文化的条件が深く関わり、絡み合っている現状が国際比較から導き出せることが推測できることから、社会文化的条件による比較をさらに強調することの重要性を確認した。
4.研究会
招聘教授および研究会の参加者は、2年間で延べ約500名との討議結果では、「安楽」が極日常の概念となっているだけにとらえにくく、また広い概念でもある。患者を助ける看護実績として、QOLを高める基本概念としても、さらに、検討を重ねる必要性について確認された。
以上を踏まえて「安楽」に関する研究は、調査の対象国としてクエ-トを加え、ま日米の対象施設を増加させて、一層発展させる予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 久田 満: "心理学でとらえる「安楽」とは" 総合看護. 10 (1997)

  • [Publications] 尾岸恵三子: "看護からとらえる「安楽」とは" 総合看護. 10 (1997)

  • [Publications] 佐藤紀子: "患者がとらえる「安楽」とは" 総合看護. 10 (1997)

  • [Publications] 尾岸恵三子: "QOLの向上を支える看護の役割に関する日米比較-「安楽」を通して" 総合看護. 15 (1998)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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