1997 Fiscal Year Annual Research Report
連続体電磁力学のメソスコピックモデルに関する理論および計算機解析
Project/Area Number |
07045017
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
本間 利久 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00091497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MAGOS A. ブダペスト工科大学, 電気工学部, 準教授
IVANYI A. ブダペスト工科大学, 電気工学部, 準教授
JAKAB L. ブダペスト工科大学, 自然科学部, 準教授
DEAK P. ブダペスト工科大学, 自然科学部, 準教授
RICHTER P. ブダペスト工科大学, 自然科学部, 教授
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Keywords | メソスコピック / 量子コンピュータ / 量子細線 / 境界要素法 / ギンツブルク・ランダウ方程式 / 超並列計算機 / 超粒子モデル / 非線形光導波路 |
Research Abstract |
本年度はメソスコピック領域の物理現象を数値解析的に調べる立場とその現象の工学応用に関する立場から、半導体・超伝導体・プラズマ・誘電体・磁性体について調べた。これらの研究成果の要点は、以下のとおりである。 (1)バリスティックな2次元電子系に微細加工を施したときの量子細線における伝導度の量子化、ホール効果の消失および磁場による電子の集中効果現象を調べるために、差分法により問題の定式化を行い、その基本的数値特性について検討を行った。 (2)ステップ状の渦糸構造が生じる温度、磁場条件を明らかにするために、時間依存型ギンツブルグ・ランダウ方程式を解析し、層状超伝導体の磁束渦糸構造を調べた。 (3)核融合プラズマ現象を調べるための超粒子モデルを用いて、電子・イオン2流体不安定性を並列計算機により解明し、超粒子モデルがプラズマのメソスコピック現象の理解に大変有効であることが示された。 (4)物質中の電磁場の挙動の基礎である荷電粒子と電磁場の相互作用の素過程を正確に把握するため、時間領域境界積分方程式法による波動電磁場の解析手法を開発し、粒子と電磁場の連動した状態のシミュレーション技術を構築した。 (5)光強度依存型屈折率の非線形光導波路において、光パルス、空間・時間ソリトン、連続光波ビームの伝播現象を統一的に扱える非線形波動方程式を構成し、有限要素法により、非線形グラッドをもつ線形コア光ファイバのモード及びビーム伝播特性を解析した。 (6)3次元薄層シールド磁性体の解析を行うために表面インピーダンス法を導入し、境界要素法と有限要素法の結合法により、精度の良いシールド係数を、種々の周波数領域とシールド形状に対して求めた。
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[Publications] E.Hatta, J.Nagao and K.Mukasa: "Tunneling Through a Narrow-gap Semiconductor with Different Conduction-and Valence-band Effective Masses" Journal of Applied Physics. 79. 1511-1514 (1996)
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[Publications] M.Tsuchimoto, H.Waki, T .Honma, Y.Itoh, Y.Yanagi, M.Yoshikawa, T.Oka, Y.Yamada and U.Mizutani: "Numerical analysis of magnetization of a bulk high Tc superconductor" IEEE Transaction on Magnetism. 32[3]. 1158-1171 (1996)
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[Publications] M.Terada, S.Tokuda and T.Honma: "Simulation of Nonlinear Time Evolution of Two-Stream Instability by Using of Paralles Computer" Applied Electromagnetics, Power Systems and Controls (Eds.S.Y.Hahn, T.Tsuchiya). 83-86 (1997)
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[Publications] H.Kawaguchi, M.Isoda and T.Honma: "Implicit Schme Time Domain BEM Analysis of Transient Electromagnetic Fileds" Boundary Elements XIX (Eds : M.Marchett, C.A.Brebbia, M.H.Aliabadi). 477-484 (1997)
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[Publications] Y.Ohkawa, Y.Tsuji and M.Koshiba: "Analysis of Anisotropic Dielectric Grating Diffraction Using the Finite-element Method" journal of the Optical Society of America A. 13[5]. 1006-1012 (1996)
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[Publications] H.Igarashi and T.Honma: "An Analysis of Thin Magnetic Materials Using Hypersingular Integaral Equaitons" IEEE Transaction on Magnetism. 32[3]. 686-689 (1996)