1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07204201
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
赤間 清 北海道大学, 工学部, 助教授 (50126265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 雄一 苫古牧工業高等専門学校, 情報工学科, 講師 (60234051)
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Keywords | 法的推論 / 等価変換 / コンパイラ / 仮説推論 / 最良解探索 |
Research Abstract |
本研究の目的は、継承や時間制約、確信度などを柔軟で高速に処理する法的推論システムを構築することである。 本研究では、まず、(1)確信度付き論理プログラムの新しい論理を研究し、(2)最良優先探索を正しく効率的に行なう方法を検討した。また、(3)最良優先探索を時間制約処理・継承・仮説推論と柔軟に結合する方法を検討した。その結果、従来の論理を基礎とした枠組は、対象の表現力、計算順序の柔軟性、ルールの記述力の3点で不十分であり、「宣言的プログラムの等価変換」を基礎とする枠組の妥当性が結論された。 最良優先探索や仮説推論では、価値の高いところや、確実な知識が適用できるところから順に計算を進めていくことが、計算の効率をあげるために必要である。Prologなどの従来型言語では、計算の順序が固定なので柔軟な制御は達成できないが、「宣言的プログラムの等価変換」では、そのような処理方式を自然に達成できる。 そこで新たに、「宣言的プログラムの等価変換」を高速に処理するために、等価変換ルール群をC言語にコンパイルするコンパイラの作成を進めた。現在、そのプロトタイプが完成し、いくつかの制約充足問題で十分な速度が達成できることを確認した。 今後の課題は、このコンパイラをベースにして、時間制約・継承・確信度・仮説推論などを、柔軟かつ高速に処理する法的推論システムを実現することである。
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