1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07245104
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 知正 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50235371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 重樹 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00187634)
橋本 秀紀 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30183908)
中野 栄二 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90198151)
安西 祐一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40051875)
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Keywords | 人間共棲 / ロボティックルーム / 人間支援 / 情緒 / コミュニケーション / スキル / オフィス / 病室 |
Research Abstract |
本研究では,重点領域研究の課題である,外界との相互作用の中では発現する機械知能について,外界とは人であり,人間と協調的な相互作用を実現する機械知能メカニズムの解明と,それに基づいた機械システムの創製を課題とした。大きく分けて,A)人間と機械の新しい協調関係を可能とする人間支援システム,B)人同士の協調作業を支援するロボットシステム,C)知能遠隔作業システムの研究,の3つの研究領域において成果が得られた。 人間支援システムにおいては,介助を必要とする人の活動を支援できるロボティックルームを提案し,部屋自体がロボットであるロボットシステムを実際に構築し,介護病室としてのデモンストレーションを行った。また,人間ロボット間の情緒交流を可能とするロボットシステムを構築し,これまであつかわれてこなかった感情をベースとした知的コミュニケーション機能を実現するこころみを行った。 人同士の協調作業支援システムにおいては,人間同士の協調作業を効率よく支援するためのロボットネットワークシステムの構築を行い,またオフィス内で働くメッセンジャロボットを実現して部屋から部屋へ移動して託された手紙などを指定された人に届ける作業を達成した。 知能作業システムにおいては,人間の高度な運動機能(スキル)獲得を目標に人と機械が協調するシステムの構築をめざし,20自由度グローブ,7自由度アームおよび24自由度ハンドシステムを実現した。 以上のような、人と相互作用する新しい人間機械協調システムを実現してみせることによる,新しい分野の開拓が,本研究の成果である。
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[Publications] 佐藤, 溝口: "人にサービスするための意図・行動の理解" 計測と制御. 34・4. 445-453 (1995)
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[Publications] 佐藤知正: "人間機械協調システム" 計測と制御. 35・4. 262-267 (1996)
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[Publications] 佐藤知正: "ユ-ビキタスロボティックシステム" 日本ロボット学会誌. 15・4. 16-20 (1997)
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[Publications] 佐藤知正: "どうすれば知能ロボットは人間に近付くか" 日本機械学会誌. 100・949. 200-205 (1997)
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[Publications] 佐藤知正: "社会インフラストラクチャにちりばめられた人工物の機能集積としてのロボット" 日本ロボット学会誌. 16・1. 8-11 (1998)