1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07247103
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
谷森 達 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10179856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 正樹 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (80210136)
松原 豊 名古屋大学, 地球太陽・環境研究所, 助教授 (80202323)
木舟 正 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011621)
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Keywords | 空気チェレンコフ光 / 宇宙ガンマ線 / 超新星残骸 / 中性子星 / 活動銀河核 |
Research Abstract |
重点領域研究(1)「大口径望遠鏡による超高エネルギーガンマ線観測」の次年度にあたる今年度は以下の開発・製造を行ない、また現存の装置からのデータ解析を行い、以下のような成果を得た。 [1]望遠鏡本体で、放物面鏡の反射鏡骨組み構造体の製作、駆動電力部、制御部の製作、及び小型球面鏡の精度評価システムの製作を行なった。 [2]γ線カメラではPMTモジュールの開発および製作およびカメラの取付部の設計行なった。電子回路システムにおいてはアンプーディスクリカードの製作および、回路全体の動作試験を行なった。またデータ収集システムの試作を行なった。 [3]オーストラリアでの観測の成果として北天のかに星雲からのTeVγ線の統計を7σにまで増やし、7TeVから70TeVまでのエネルギースペクトルを出すことに成功した。このデータは天文学史上、天体からの最高エネルギーの信号であり、カニ星雲の粒子加速解明に非常に重要なデータとなった。さらに、超新星残骸SN1006から、ASCAで観測から予測されたTeVγ線を発見した。これは、広く信じられている超新星残骸の宇宙線起源を示す最初の発見である。さらには、銀河空間の磁場の始めて仮定なしで求めることに成功した。このように、宇宙の高エネルギー現象を理解するに画期的な成果を得ることが出来た。
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