1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07306016
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Research Institution | FACULTY OF BIORESOURCES, MIE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大宮 邦雄 三重大学, 生物資源学部, 教授 (60023488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 宏史 茨城大学, 農学部, 助手 (10260465)
熊澤 修造 東海大学, 海洋学部, 教授 (30161699)
宮本 和久 大阪大学, 薬学部, 教授 (30028849)
魚住 武司 東京大学, 農学部, 教授 (40011978)
小野寺 一清 東京大学, 農学部, 教授 (90012773)
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Keywords | 水素ガス / ニトロゲナーゼ / ヒドロゲナーゼ / 窒素固定 / シアノバクテリア / アゾラ / 二酸化炭素削減 |
Research Abstract |
水素ガスはクリーーンなエネルギーとして注目されている。本研究ではヒドロゲナーゼ、ニトロゲナーゼ両システムの研究者が意見を交換しながら、水素ガス生産のために培養工学、遺伝子工学的方法で系を改良することをねらって研究を行った。 小野寺は水素ガス発生能にすぐれているAzotobacterのミュータントを得た。またアンモニアで抑制されず、高い水素ガス発生能をもった窒素固定菌を土壌から分離した。いずれのアプロウチも今後の新微生物探索の方向を示唆する。魚住は窒素固定菌Azospirillum lipoferumのニトロゲナーゼ遺伝子の転写時および転写後のアンモニアによる活性抑制の機構解明を行い、高アンモニアで窒素固定活性が抑制されない菌TA1を作成した。熊沢は水素ガス発生能の高いらん藻の改良に取り組み、アンモニアによる窒素固定抑制のかからない条件では窒素ガス存在下でも水素ガス発生が継続することを明らかにした。いずれも、ニトロゲナーゼで水素ガスが発生するとアンモニアができにくくなることを考慮して、アンモニアでニトロゲナーゼ活性が抑制されないようにする試みである。西原は酸素ガスと熱に強く、酸性条件で水素ガス発生に強く傾いたヒドロゲナーゼを海洋性細菌Hydrogenovibrioから取り出した。このヒドロゲナーゼは酵素を利用した水素ガス発生に利用できそうである。浅田はらん藻に真正細菌のヒドロゲナーゼ遺伝子を組み込み、水素ガス発生の光エネルギー利用効率を高めようとした。宮本はNOxと二酸化炭素含有ガスを利用する海産微細藻類から乳酸菌と光合成細菌を使って水素ガスを高い効率で生産することに成功した。二酸化炭素削減技術のひとつの有望な方向を示すものである。大宮は難分解性物質からの水素ガス生産に利用するため,Clostridiumのキティナーゼ遺伝子を解析した。渡辺はアゾラと共生しているらん藻の水素ガス発生活性の窒素固定活性にたいする相対比はらん藻の窒素固定活性高いほど高くなるこを見いだした。 これらの研究はいずれも水素ガス生物生産の今後の改良戦略の基礎となる知見を与えた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 西原宏史: "Characterization of an extremely thermophilic and oxygen-stable membrane-bound hydrogenase from a marine hydrogen-oxidizing bacterium Hydrogenovibrio marinus" Biochem..Biophys.Res.(印刷中). (1997)
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[Publications] 浅田泰男: "光合成微生物による光水素生産の改良遺伝育種技術の戦略" 水素エネルギーシステム. 21(1). 23-28 (1996)
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[Publications] 魚住武司: "Cloning,sequencing and transcriptional regulation of the draT and draG genes of Azospirillum lipoferum." Gene. 70(1). 101-106 (1996)
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[Publications] 熊澤修造: "Simultaneous production of H2 and O2 in closed vessels by marine cvanobacterium Anabaena sp.TU37-1 under high-cell-density conditions." Biotechnol.Bioeng.46. 396-398 (1995)
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[Publications] 浅田泰男: "Fermentative metabolism to produce hydrogen gas and organic compounds in a Cvanobacyterium.Spirulina platensis." J.Ferment.Biotechnol. 83(1). 17-20 (1997)
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[Publications] 宮本和久: "Environmentally friendly production of H2 incorporationg microalgal CO2 fixation," J.Marine Biotech.4(1). 47-51 (1996)
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[Publications] 小野寺一清: "ニトロゲナーゼによる水素発生、新しい酵素研究法" 東京化学同人, 9 (1995)
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[Publications] 大宮邦雄: "Isolation of a hydrogen producing bacterium,Clostridium paraputrifician,and cloning of its chitinase genes." UNI.PUBLISHERS,CO.LTD, 7 (1994)