1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07307006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
桜井 治彦 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (70051357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 百子 順天堂大学, 医学部, 助教授 (80095819)
鈴木 和夫 千葉大学, 薬学部, 教授 (90109918)
井上 尚英 九州大学, 医学部, 教授 (00131904)
市川 勇 国立公衆衛生院, 労働衛生部, 室長 (20083751)
石西 伸 中村学園大学, 家政学部, 教授 (80037340)
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Keywords | 希土類元素、 / ロジウム、 / アンチモン、 / 化合物半導体、 / 健康リスク、 / 気管内投与 |
Research Abstract |
研究実績の概要 (1)ロジウム:雄性SDラット腹腔内に塩化ロジウム50mg/kgを1回投与し2カ月間追跡した結果、急性尿細管壊死等腎障害が著明であった。組織別ロジウム濃度の測定により、腎、骨、脾、肺の順に蓄積していた。 (2)化合物半導体および構成半金属塩:1)雄性シリアンゴールデンハムスターおよび雄性SDラットにガリウムヒ素、三酸化ヒ素を週2回計16回投与した結果、インジウムヒ素の障害性が最も強かった。2)雄性F344ラットに3濃度のインジウムリンを気官内投与し、気管支肺胞洗浄液を分析した結果、量依存性に各種炎症指標が上昇した。血清中には投与翌日にインジウムが検出された。3)ヒト、ハムスターの腎細胞にたいするインジウム、ヒ素、ガリウムの毒性を測定した結果、ヒ素が最も毒性が強いことが判明した。 (3)希土類元素:1)希土類元素を気管内前投与すると、2回目に気管内投与した希土類元素の影響を抑制することが見出された。2)希土類元素のヘム代謝への影響を、末梢血、精製ALADおよびALASに希土類の塩化物を添加して酵素活性を測定した結果、希土類元素はヘム合成系の酵素活性に影響を及ぼし、特にSH酵素であるALADやURODに強く影響することが判明した。3)MIP-MS(microwave lnduced Plasma-mass Spectrometry)による希土類元素化合物の判定感度は、標品を使用した場合は十分であるが、血清等の生体試料で測定すると悪くなった。これをキレート剤を用いるて濃縮することにより、十分な感度を得ることができた。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] S. Yoneda et al.: "Effects of gadolinium chloride on the rat lung following intralracheal instillation." Fund. Appl. Toxicol.28. 65-70 (1995)
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[Publications] Hirano and K. T. Suzuki: "Exposure metabolism and toxicity of rare earths and related compounds" Environ. Health Presp.(in press). (1996)
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[Publications] I. Kabe et al.: "In vitro solubility and in vivo toxicity of indium phosphide." J. Occup Health. 38(in press). (1996)
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[Publications] 平田美由紀: "ロジウムの生体影響 -1 全身への影響-" 産業衛生学雑誌. 37. S571 (1995)
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[Publications] 大村 実: "ロジウムの生体影響 -2 雄性生殖機能障害-" 産業衛生学雑誌. 37. S572 (1995)
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[Publications] 平田美由紀: "ロジウム投与における臓器中ロジウム濃度の経時変化" 日本衛生学雑誌. 50(発表予定). (1996)
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[Publications] M. Omura: "Toxic effects of gallium arsenide on sperm in rats by repeated intratracheal instillations" J. Occup. Health. 37. 165-166 (1995)
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[Publications] 田中 昭代: "ガリウムヒ素、インジュウムヒ素の反復気管内曝露-1.全身影響-" 日本衛生学雑誌. 50. 133- (1995)
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[Publications] 槙田 裕之: "ガリウムヒ素、インジュウムヒ素の反復気管内曝露-2.主要臓器の病理学的変化と血清金属濃度-" 日本衛生学雑誌. 50. 134 (1995)
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[Publications] 大村 実: "ガリウムヒ素、インジュウムヒ素の反復気管内曝露-3.雄性生殖機能障害-" 日本衛生学雑誌. 50. 135 (1995)
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[Publications] 田中 昭代: "GaAsおよびInAsの反復気道曝露によるハムスターへの毒性" 産業衛生学雑誌. 37. S183 (1995)