多変量解析手法の適用による大学入試データ解析システムの開発

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07308019
• Research Institution: National Center for University Entrance Examinations (NCUUE)
• Principal Investigator: 柳井 晴夫 大学入試センター, 研究開発部, 教授 (60010055)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 垂水 共之 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (50033915) ; 村上 隆 名古屋大学, 教育学部, 教授 (70093078) ; 繁桝 算男 東京大学, 教養学部, 教授 (90091701) ; 石塚 智一 大学入試センター, 研究開発部, 教授 (00168238) ; 岩坪 秀一 大学入試センター, 研究開発部, 教授 (20141997)
• Keywords: 国試成績 / 入試成績 / ニューラル-ネットモデル / 適性検査 / 入替り率 / CBT / 共分散比 / 欠損データ

Research Abstract

研究実績の概要
平成7、8年度に引き続き、次のような研究集会を行って研究を進めた。
平成9年12月11日、12日東京にて研究集会(発表数19、参加者数50人)
本年度も平成8年度と同様に、分担者のみならず、日本行動計量学会、教育心理学会などで、入試関連の研究発表を行った人にも研究協力者として参加を呼びかけた。発表内容は大きく、1)都道府県別大学進学者数の分析、2)医学部における、入試成績、入学後成績、国試成績の相関分析、3)ニュートラルネットモデルを用いた大学入試データの解析、4)適性検査の適応型テスト作成の試み、に分かれた。さらに,全体をまとめる報告として、複雑系と入試データ解析、CBT(コンピュータベイストテスト)の最近の動向、研究責任者による、大学入試データ解析をめぐる文献総覧、があった。
以上をまとめると、平成7、8、9年度の3年間で計64の研究発表が行われた。こういった一連の研究により、数々の貴重な成果が得られたが、それらは大きく、第一に、共分散比、入替り率、といった合計点に対する各科目得点の寄与を示す統計的指標の性質、入試データと入学後の成績の相関の補正法、欠損データにもとづく得点調整法、など問題の所在が明らかにされたこと、第2に、入試データ解析に有用なプログラムをまとめた入試データ解析システムが作成された、ことに集約される。こういった大学入試データ解析に関連する成果は、全体で450ページの報告書としてまとめられたことを明記しておく。

Research Products

• [Publications] Okada A.& Imaizumi T.: "Asymmetric Multidimensional Scaling of Two-Mode Three-way Proximities" J.of Classification. 14. 195-224 (1997)
• [Publications] Yanai H.: "Generalized Canonical Correlation Analysis with Limear Constraints" Data Science,Classification,and Related Methods,Springer. 539-546 (1998)
• [Publications] 山田文康・山村滋: "大学入試制度変更の影響 -北海道大学法学部事例" 日本教育工学雑誌. 21巻1号. 37-45 (1997)
• [Publications] 村上隆: "得点調整における公平性の概念" 第25回日本行動計量学会発表抄録集. 156-157 (1997)
• [Publications] 十沢健一・宮原英夫: "入学時のMMPI尺度得点とそれによる留年予測の困難性" 行動計量学. 24巻1号. 112-124 (1997)
• [Publications] 前川眞一・菊地賢一: "Tuckerの等化法の等百分位法への拡張について" 第25回日本行動計量学会発表論文抄録集. 160-161 (1997)
• [Publications] 千野 直仁: "非対称多次元尺度構成法" 現代数学社, (1997)
• [Publications] 前川眞一: "SASによる多変量データ解析" 東大出版会, (1997)