1995 Fiscal Year Annual Research Report
教科教育研究の理論的枠組みと体系化に関する総合的研究
Project/Area Number |
07308060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
工藤 文三 国立教育研究所, 教科教育研究部・公民教育研究室, 室長 (30231096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 勇治 筑波大学, 教育学系, 助教授 (50151973)
小原 友行 広島大学, 学校教育学部, 助教授 (80127927)
横山 悦生 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (40210629)
大河内 信夫 静岡大学, 教育学系, 教授 (40026620)
山口 満 筑波大学, 教育学系, 教授 (20006571)
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Keywords | 教科教育 / 教科教育研究 / 教育課程編成 / カリキュラム研究方法論 |
Research Abstract |
1.平成7年度の研究の概要と成果 平成7年度は、下記の点について、社会科教育、音楽教育、道徳教育、技術教育における研究動向と課題について検討を行った。 (1)各教科の本質や存立根拠、人間形成における各教科の意味 (2)目標、内容、教材、方法等の概念の各教科における用いられ方の比較 (3)各教科のカリキュラム構成については、どのような理論が見られるか (4)各教科教育研究の研究方法にどのような固有性が見られるか、それはどのように自覚されているか (5)各教科教育においては、研究の領域区分についてどのような考えが見られるか (1)については、シュプランガーやスペンサー、ドレクスラ-の人間の精神や活動領域の区分が参考にされていること、また、教科編成の準拠点については、科学や芸術との関係や教育に対する社会的要求、子どもの能力資質、教育実践上の効果等の点があげられることなどが報告された。(2)について、社会科では、社会認識の論理を媒介に、目標、カリキュラム構成論と授業構成論が一体的的に構想されていることなどが指摘された。道徳教育については、その目的論からみて、子どもの人格の完成、子どもの社会化、社会的課題の解決等に区分できること、これらを統合するための理論として、ヘアやロールズの理論があげられることが示された。技術教育については、技術概念の検討に基づいて、近代社会における技術教育への取り組みや我が国の技術教育の現状と課題について検討が行われた。 2.次年度への課題 平成8年度に向けた課題は以下のとおりである。 (1)教科の存在を正当化する理論の検討 (2)教科の内的構成と教科構成とを関連づける準拠点に関する検討 (3)各教科で共通に使用されている知識、理解、技能、表現等の概念の検討
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