1996 Fiscal Year Annual Research Report
生体表面の動的熱・変位情報を用いた生体硬組織の力学的挙動の推定法
Project/Area Number |
07405007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
尾田 十八 金沢大学, 工学部, 教授 (30019749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 勝郎 金沢大学, 医学部, 教授 (00092792)
坂本 二郎 金沢大学, 工学部, 助手 (20205769)
山崎 光悦 金沢大学, 工学部, 教授 (70110608)
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Keywords | 生体硬組織 / 変位分布 / 温度分布 / 逆解析 / 画像解析 / 有限要素法 / 複合構造 / 応力分布 |
Research Abstract |
前年度の実績をふまえ次のような研究を実施した. 1.生体硬組織と軟組織からなる生体モデルを考え,それらの形状,寸法,特性が与えられた場合、任意の負荷に対する3次元応力・ひずみ分布を解析するFEMのコンピュータシステムの開発を行った. 2.1のシステムを利用して生体モデル表面の変位分布が与えられた場合の,負荷条件を求める方法を開発した.具体的には種々の負荷条件から出力される表面変位が,与えられたものと一致するように数理的な最適化手法を利用する方法であり,この方法の有効性が幾つかの例題を通して数値的に明らかにされた. 3.研究の臨床的な利用を目的として,通常骨折時に用いられる創外固定器に対し,その創外部でのひずみデータを用いて、骨折部の治癒進行状況を推定する問題を考えた.そしてこのためのモデル実験を実用されている創外固定器と人工骨モデルに対して実施した. 4.3の治癒進行状況指定法を2で用いた手法の応用によって試みた.つまりモデル全体のひずみをFEMによって解析し,そのデータを利用して測定ひずみ値との適合性から,治癒部の弾性特性を推定するもので,その有効性が確認された.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 尾田十八: "バイオニック・デザイン-その考え方と現状-" 日本機械学会誌. 99・928. 177-181 (1996)
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[Publications] 尾田十八: "形態形成のための一般化セルラ-オートマトンについて" 日本機械学会論文集. 63・605. 152-157 (1997)
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[Publications] 尾田十八: "脊椎全摘術におけるインストゥルメントの力学的評価" 日本機械学会論文集. 63・606. (1997)
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[Publications] 坂本二郎: "セルラ-オートマトンを用いた生体骨力学的適応再構築の模倣" 日本機械学会東海支部第46期総会講演会講演論文集. 125-126 (1997)
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[Publications] 尾田十八: "創外固定された脛骨骨折部の力学的特性の推定法に関する研究" 第8回バイオエンジニアリング学術講演会. (1997)