1995 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入により作出された園芸作物の生産への利用とその問題点の解析
Project/Area Number |
07406002
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
矢澤 進 京都大学, 農学部, 教授 (90026550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹本 哲行 京都大学, 農学部, 助手 (40263131)
林 孝洋 京都大学, 農学部, 講師 (40173009)
田中 國介 京都府立大学, 農学部, 教授 (90027194)
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Keywords | 形質転換植物体の評価 / 活性酸素消去酵素(SOD) / 環境ストレス耐性 / セントポ-リア / ブロワリア / レタス / タバコ |
Research Abstract |
アグロバクテリウム法を用いてホウレンソウ由来のPlastid型活性酸素消去酵素(SOD)遺伝子をセントポ-リア品種‘リタリ',ブロワリア‘ホワイトトロール'およびレタス‘シスコ'に導入する際の導入条件および培養条件を検討し,形質転換植物体を作出した.現在これらの形質転換植物体の低温および強光下での耐性および除草剤(パラコート)抵抗性などについてin vitroの条件で評価を行っている.また,パーティクルガン法を用いて遺伝子導入した場合,セントポ-リアでは,葉身切片から不定芽が大量に発生することが認められ,パーティクルガン法が形質転換植物体の大量繁殖法としても有用であることが明らかとなった. 活性酸素消去系に関係するグルタレドキシンのcDNAクローンをイネのアリューロン層より単離し,グルタチオンレダクターゼ(GR)の構造決定,イネ‘日本晴'のcDNAライブラリーから細胞質型SODのcDNAのクローニングを行った. 活性酸素消去系には複数の酵素が関連しているため,SOD導入だけでは活性酸素の消去が十分に行われない可能性がある.そこで,すでにSOD遺伝子導入植物体が作出されているタバコの形質転換体にさらにGRを導入しSODとGRをもつ形質転換体を作出した.SODとGRを導入したタバコは,除草剤(パラコート)に対する強い抵抗性を有することが確認された.さらに,これらの遺伝子を導入したタバコは低温に対する耐性を持つなど,今後タバコの育種素材としての利用が期待される.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Jian-Xiong Duan and Susumu Yasawa: "Floral induction and development in Phalaenopsis in vitro" Plant Cell, Tissue and Organ Culture. 43. 71-74 (1995)
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[Publications] 細川宗孝ら: "パーティクルガンを用いたキク生長点への金粒子撃ち込みによる不定芽発生数の増加" 日本生物環境調節学会第33回講演要旨. 33. 198-199 (1995)
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[Publications] 細川宗孝ら: "パーティクルガン法を利用したキク茎頂の微細手術による周縁キメラ品種の増殖" 園芸学会雑誌 別冊(2). 64. 588-589 (1995)
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[Publications] Atsushi SAKAMOTO etal: "Structure and differential response to abscisic acid of two promoters for the cytosolic copper/zinc-superoxide dismutase genes, Sod Cc1 and Sod Cc2, in rice protoplasts." FEBS Letters. 358. 62-66 (1995)
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[Publications] Atsushi SAKAMOTO etal: "Molecular cloning of the gene (Sod Cc1) that encodes a cytosolic copper/zinc-superoxide dismutase from rice (Oryza sativa L.)" Plant Physiology. 107. 651-652 (1995)
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[Publications] Mitsuko. AONO etal.: "Paraquat torerance of transgenic Nicotiana tabacum with enhanced activities of glutathione reductase and super oxide dismutase" Plant Cell Physiology. 36. 1687-1691 (1995)