1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07409010
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Research Institution | Nara National Research Institute for Cultural Properties |
Principal Investigator |
黒崎 直 奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 考古第一調査室長 (60000494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 盟児 奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 研究員 (20249973)
深澤 芳樹 奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 主任研究官 (40156740)
橋本 義則 山口大学, 人文学部, 助教授 (60164802)
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Keywords | 発掘 / トイレ遺構 / 寄生虫 / 便所 / 衛生 / 土壌 / 遺構 |
Research Abstract |
平成7年11月23日に、全国的な範囲に渡る発掘担当者と、関連諸分野の研究者による総合研究会を開催した。 「発掘された古代・中世のトイレ遺構検討会」 1995年11月23日 10;00〜17;00 場所;奈良国立文化財研究所 飛鳥藤原宮跡発掘調査部 会議室 注;()内は発表者 事例報告 秋田城跡の古代官衙トイレ遺構(小松正夫) 石動山遺跡の寺坊トイレ遺構(山本一信) 平安京跡のトイレ遺構(出口勲) 長岡京跡のトイレ遺構(国下多美樹) 吉川元春館跡のトイレ遺構(尾崎光伸) 発掘・分析方法の検討 草戸千軒町遺跡(岩本正二) 寄生虫卵分析(金原正明) 全体討論 上記の研究集会の結果、各地で孤立して行われていたトイレ遺構の認定方法と研究方法が、総合関連的に討議され、これまで発掘調査において見過ごされることの多かったトイレ遺構の発見方法と学術的利用方法を確立する方向性が見えてきたといえる。会議で提案されたトイレ遺構に特有の土壌や形状、包含遺物などからの認定方法や、遺構全体での位置づけや社会階層の反映など幾つかの研究方法を、今後詰めて行くことが課題であろう。 一方、生物顕微鏡および精密拡大テレビシステムによる情報収集と、コンピューターシステムを使った整理は、機器の購入が年度後半であったことから、まだ十分な成果を出すには至っていない。来年度にかけてしだいに情報の蓄積が進むと思われる。
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