1995 Fiscal Year Annual Research Report
地域産業の振興と大学の役割-特に「第3の機能」論の視点から
Project/Area Number |
07451041
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
萩原 敏朗 東北大学, 教育学部, 教授 (70004124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 晃正 東北大学, 教育学部, 助手 (90240506)
水島 和則 東北大学, 教育学部, 助手 (00219627)
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Keywords | 大学開放 / 農業改良普及事業 / 第3の機能 |
Research Abstract |
本研究は、地域社会への貢献を真剣に模索し、そして地域社会への窓口として大学教育開放センターや生涯学習教育研究センターを設置している大学として、香川大学、金沢大学、徳島大学の3大学を選び、これらの大学において、従来型の大学教育開放事業に加えて、「地域産業の振興」にむけた動きがどうなっているかを、「第3の機能」論の視野から、その実態を把握し、分析することを目的に展開してきた。このための視点として、わが国では、行政主導で、まったく大学とは無縁のかたちですすめられてきた「農業改良普及事業」(これは、アメリカ合衆国の「大学開放」の重要な柱であり、大学による「地域産業の振興」の典型的な活動である)に着目し、その各県レベルでの現状を、とくに戦後から現在に至る経過をたどってきた。また、本土復帰以前、エクステンション施設を有するアメリカ型の大学として設立されながら、本土復帰後は、日本型の大学として再編成された琉球大学における、大学開放活動と、この「農業改良普及事業」の関係にかんする実態調査も併行し、その流れを、行政資料を中心に把握し、大きな枠組みを設定できるところまでこぎつけた。加えて、新たな課題として、浮上してきたのは、「農業改良普及事業」と大学農学部との関係である。今回の調査研究においては、香川大学と琉球大学に農学部があるが、これらの学部の戦後の動きをたどる必要があり、こんご、さらに詳細、かつ慎重な資料蒐集が必要である。さらに、蒐集資料のデータベース化にあたっては、従来どおり、UNIXをベースにすすめることになるが、その路線に若干の変更を加えることにした。というのは、最近、爆発的に拡大しているインターネットを意識せざるをえなくなったからである。できれば、本研究のテーマの一つである、「第3の機能」研究のための基礎的データベースの作成を、gopherサーバーというかたちですすめたいと考えている。
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