1995 Fiscal Year Annual Research Report
地域社会における自閉症・知的障害児者の生涯ケアに関する実践的研究-障害児保育・学校教育・学校終了後までTEACCHプログラム導入の試み-
Project/Area Number |
07451058
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
古川 宇一 北海道教育大学, 教育学部・旭川校, 教授 (10090424)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 健一郎 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 教授 (80002559)
|
Keywords | 障害者教育 / 自閉症 / TEACCHプログラム / 地域社会 / 生涯ケア / 障害幼児 / 自閉症施設 |
Research Abstract |
本研究初年度は,研究協力者を含めて研究体制を整え,旭川地区における3編,函館地区における3編,両地区以外から学校教育期における実践1編の計7編をまとめ,「情緒障害教育研究紀要15号」にまとめることができた。 幼児期の通園施設における実践については,両地区とも計画通りの成果をあげた。とくに,函館地区ではつくしんぼ学級での実践のまとめと,北海道教育大学函館校との共同研究の報告がなされている。家庭教育への導入については,旭川において親との学習会を組織し試行を始めている。 障害児学級での導入については,旭川地区での最初の試みを行い,拡大実践の方向で2年目を迎える。伝統的な集団指導体制の中に,いかに別個指導を導入するか,その人手と指導体制の確保が課題である。学校教育期の導入については道内で実践の3年目を迎えた石狩地区の実践協力をえて,本研究に加えることができた。 福祉施設における導入に関して,函館おしまコロニー,第2おしま学園(自閉症者施設)において,顕著な実績をあげ,その報告をまとめることができた。なお,本年度,おしまコロニースタッフを中心に,北海道愛護協会では,施設職員対象のTEACCHプログラムワークショップを開催し,全道規模での導入の準備を始めている状況にあり,成果が目に見えて顕著であるだけに,導入のスピードが速まる可能性がある。ただ,旭川地区においてはまだ,準備段階にあり,相対的に導入が遅れている。 初年度としては,相応の成果をあげたと評価でき,啓蒙の意味をかねてB5版64ページの報告書を作成した。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 寺尾孝士・大場公孝: "人所施設におけるTEACCHプログラム導入の実際-第二おしま学園における実践" 情緒障害教育研究紀要. 15号. 1-10 (1996)
-
[Publications] 村川哲郎・鈴木伸五・大場公孝他: "通園施設におけるTEACCHプログラム導入の実際-つくしんぼ学級における実践-" 情緒障害教育研究紀要. 15号. 11-22 (1996)
-
[Publications] 長谷部未央・木村健一郎: "自閉症児教育におけるTEACCHプログラムの検討(その1)-通園施設「つくしんぼ学級」の実践に学ぶ-" 情緒障害教育研究紀要. 15号. 23-36 (1996)
-
[Publications] 早瀬伸子他: "障害児学級でのTEACCHプログラム的指導三年目-子どもが少し見えてきた-" 情緒障害教育研究紀要. 15号. 37-42 (1996)
-
[Publications] 千田重幸・古川宇一他: "知的障害児学級における自閉児Y君の個別指導の試み-IEP・TEACCHの方法に学びながら-" 情緒障害教育研究紀要. 15号. 43-50 (1996)
-
[Publications] 飯岡智子・古川宇一他: "障害幼児通園施設におけるTEACCHプログラム導入の試み1995-コミュニケーションの深まりと抽出指導の意味" 情緒障害教育研究紀要. 15号. 51-56 (1996)
-
[Publications] 古川宇一・木村健一郎他: "地域社会における自閉症・知的障害児者の生涯ケアに関する実践的研究-障害保育・学校教育・学校終了後までのTEACCHプログラム導入の試み-" 情緒障害教育研究紀要. 15号. 57-64 (1996)