1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07452012
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Toyo Eiwa University |
Principal Investigator |
増田 弘 東洋英和女学院大学, 社会科学部, 教授 (70136894)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細谷 正宏 同志社大学, アメリカ研究所, 教授 (80165563)
木村 昌人 東洋英和女学院大学, 社会科学部, 教授 (50225059)
|
Keywords | 公職追放 / 公職適否審査委員会 / 地方パ-ジ / 4大財閥 / 指導者交代 / 渋沢敬三 / 財界ネットワーク |
Research Abstract |
公職追放の政治的研究を行ないつつある増田は、第一に『公職追放-三大政治パ-ジ』を東京大学出版会より刊行し、占領当時三大政治パ-ジとして政界はじめ各界を大いに揺るがせた鳩山一郎・石橋湛山・平野力三のパ-ジの背景,決定,実施に至る過程を明らかにした。さらに当時首相ないし外相としてパ-ジ問題の日本側最高責任者であった吉田茂の行動も解明した。第二に神奈川県横浜市に焦点をあて地方パ-ジの実態を解明する論文「地方パ-ジの実態-神奈川県横浜市の事例研究」が東洋英和女学院大学人文,社会科学論集第11号に掲載された。本論文では、従来未利用の『神奈川新聞』などを丹念に追い中央でのパ-ジの動向との関係も浮き彫りにした。 公職追放の経済的研究を行ないつつある細谷は、経済パ-ジの対象者2千数百人の名簿(ローマ字)の人物の特定化作業を行なってきたが、ようやく三井,三菱,住友,安田の四大財閥の関係者について終了しつつある。とくに戦後の経済界の再編成にどのようにかかわったかについてはさらに調査が必要であり、他の六大財閥関係者の特定化も継続して作業を行ないつつある。 公職追放の地方的研究を行ないつつある木村は、地方経済界の指導者交代に関係して福岡,松山,姫路,神戸,名古屋,静岡などの資料収集とインタビュー調査を実施した。また渋沢敬三の公職復帰後の活動について青森県三沢市にて関係者へのインタビューを行なった。さらに1955年東京で開催されたICC(国際商業会議所)総会における公職追放から復帰した財界人の果たした役割について検討を加えた。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 増田弘: "地方パ-ジの実態-神奈川県横浜市の事例研究" 東洋英和女学院大学人文・社会科学論集. 第11号. 1-15 (1997)
-
[Publications] 増田弘: "公職追放-三大政治パ-ジの研究" 東京大学出版会, 309 (1996)
-
[Publications] 木村昌人: "財界ネットワークと日米外交" 山川出版社, 240 (1997)