1995 Fiscal Year Annual Research Report
フレッシュコンクリートの練混ぜ・温度・時間依存型多相流動解析モデル
Project/Area Number |
07455179
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小澤 一雅 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80194546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 利治 東京大学, 工学部, 助手 (90251339)
下村 匠 長岡技術科学大学, 建設系, 助教授 (40242002)
前川 宏一 東京大学, 工学部, 助教授 (80157122)
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Keywords | 凝集 / 分散 / 高性能減水剤 / 固体粒子 |
Research Abstract |
本研究での目的は,フレッシュコンクリートの流動シミュレーションを行うための多相流動解析モデルを構築することである。本年度は,主に固体粒子の挙動の解明とそのモデル化に主眼を置き以下のことを実施した。 (1)粉体の物理化学的特性と流動挙動 粉体の材料特性である粒度分布,粒形,表面性状、表面電位,鉱物組成等の異なる各種粉体を用い,流動挙動の変化を調べた。同一の粉体であっても,外的に加える機械的エネルギーや熱エネルギーの違いによって分散状態が変化するため流動挙動は異なる。したがって,粉体の材料特性と分散状態の関係をDLVO理論を応用し,凝集速度関数を導入し,記述することを試みた。 (2)高性能減水剤の効果 粉体粒子の凝集抵抗は,2粒子間に作用するポテンシャルエネルギーによって支配される。高性能減水剤は,粒子の表面状態を電気化学的あるいは物理的に変化させることによって,このエネルギー状態を変化させるものと理解できる。粉体と高性能減水剤の組み合わせによって,これらの変化を定量的に調査し,高性能減水剤の吸着速度,量(吸着厚さ)と粉体粒子の分散状態および流動挙動の関係を定量的に記述することに成功した. (3)固体粒子の挙動の一般化 ペーストを用いて(1)および(2)で得られた成果に基づき,これを固体粒子全体に拡張する。すなわち,細骨材中に含まれる微粒子の影響および粉体粒子が骨材粒子間に存在する場合に,粉体粒子に伝達されるエネルギーの効果の影響を確認した。これらは,構築された粉体粒子の挙動を表現するモデルの妥当性が検証されたことにもなる。 以上により,ミクロンオーダーの粉体粒子からセンチメートルオーダの粗骨材粒子を含む固体粒子の挙動を統一的に扱える流動解析技術の基礎が整備されたことになる。
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