1995 Fiscal Year Annual Research Report
実地盤上に建つ鉄骨立体骨組の観測による建物-基礎-地盤系の同定と地震応答実験
Project/Area Number |
07455215
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大井 謙一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90126003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 明美 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40228185)
林 暁光 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30262124)
嶋脇 與助 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40092233)
高梨 晃一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013124)
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Keywords | 鉄骨立体骨組 / 自然地震応答観測 / 建物-基礎-地盤系 / 同定 / オンライン地震応答実験 / 実地盤上 |
Research Abstract |
本研究では、地震応答観測やオンライン応答実験などの直接的・実証的な手段によって実地盤上の地盤-基礎-建物系の振動特性を総合的に解明することを目的としている。そのために、東京大学生産技術研究所千葉実験所内の実地盤上にある鉄骨立体骨組を利用した自然地震応答観測が行われ、また、本問題に対するオンライン応答実験の適用性について調査が進められている。観測に供する模型は、実大の約1/2の軸組寸法でしかも実地盤上に設置された模型であるので、振動特性の予測に関わるモデリング誤差や多次元地震入力等の要因が極めてリアリスチックな状態で測定できる。また多数のセンサーによる同時観測結果が得られるためデータの信頼性が高い。測定された実地震応答が、通常の立体振動解析でどの程度予測できるか、また、振動解析(ハネ-マス系)に用いるモデル誤差がこれらの応答予測にどの程度の影響を与えるかについて、調査が行われている。 現在、対になった筋かいを部分構造として2台のアクチュエータによって同時載荷し、残余の骨組部分は仮想モデルとして仮定することによりオンライン地震応答実験を行っている。過去に測定された実地震応答から同定された骨組の諸特性を、仮想モデルの特性として利用している。また、仮想骨組部分の特性を変えることによってパラメトリックなスタディを行い、弾塑性立体挙動に及ぼす影響について調査している。 建物-基礎-地盤系の振動特性については、これまで数多くの研究が行われており、いろいろな理論解析、実験解析の結果が論じられている。しかし、本研究計画例のような極めて実際に近い状況下での、地震応答の多点同時観測例は極めて少ない。本研究では、さらに継続した自然地震応答観測を行う予定である。
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