1996 Fiscal Year Annual Research Report
イオン注入法による接合界面の組成・構造変化と接合特性に関する研究
Project/Area Number |
07455251
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高橋 平七郎 北海道大学, エネルギー先端工学研究センター, 教授 (80001337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 精一 北海道大学, エネルギー先端工学研究センター, 助手 (60241353)
木下 博嗣 北海道大学, 工学部, 助手 (40177895)
黒川 一哉 北海道大学, 工学部, 助教授 (00161779)
大貫 惣明 北海道大学, 工学部, 教授 (10142697)
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Keywords | 表面改質 / シリサイド / ミキシング / 耐酸化 / 照射促進拡散 / 点欠陥 / 接合界面 / 低温接合 |
Research Abstract |
1. Mosi_2/Ti/グラファイト系接合:超高温材料の接合を可能にすると共に表面を改質する目的から、Ti箔を介在させMoSi_2とグラファイトを放電プラズマにより接合実験し、Ti薄膜を接合界面に介在させると界面でのSiC形成を抑制でき、曲げ特性、耐酸性共に優れた特性の接合ができた。 2.イオン注入過程での界面組織変化・制御:セラミックス(Al_2O_3),半導体Siに室温で種々のイオンを注入し,ステンレス銅の粒界界面及び表面構造変化を調べた。各材料においてイオン注入過程で二次欠陥が発達した。中でも、Al_2O_3では注入量の増加に伴い、粒界・界面から非晶質化した。 3. Mo/Si異種元素材料の界面制御:Mo/Si_2層物質を用いイオンミキシング実験を行い、2層界面の接合界面変化を観察すると共に、相互拡散過程を検討した。イオン照射過程で導入された点欠陥により、低温度で両元素の拡散が促進され、さらにイオンによる押し込み効果による照射促進拡散が起こりこれを利用し低温接合が可能である。 4. Si/酸化膜界面構造と欠陥組織: Bイオンを酸化膜/Siの2層界面近傍に注入後の瞬間焼鈍した場合の欠陥分布とそれに及ぼす界面効果を検討した。その結果、界面に発生する応力場が欠陥の界面への拡散流入を促進させ、2次欠陥形成が抑制されることが認められ、界面はイオン注入で導入された点欠陥の優先的なシンクサイトであり、界面接合に対し重要な役割を有することが示唆された。15EA05:以上、超高温材料の接合には耐熱金属を介在させプラズマ放電法により短時間に接合ができると共にイオン照射法により低温接合が可能である。今後、イオン注入法とプラズマ放電法を併用することにより広範囲の特殊材料の接合が可能である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 黒川一哉: "放電プラズマ焼結によるMoSi_2/Ti/グラファイト系の界面反応と接合" プラズマ応用化学. 3. 7-12 (1995)
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[Publications] 黒川一哉: "Interfacial Research in Joining of MoSi2 to Graphite by SPS Method" Materials Trans. JIM. 37. 743-747 (1996)