1996 Fiscal Year Annual Research Report
組換え体酵母によるヘミセルロース加水分解物からのアルコール発酵
Project/Area Number |
07455329
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 敏臣 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 教授 (00029290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 睦 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助手 (20263212)
藤山 和仁 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助手 (70209112)
関 達治 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 教授 (50029245)
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Keywords | アルコール発酵 / 組換え体酵母 / キシロース / ソルビトール脱水素酵素 / キシロース異性化酵素 / Saccharomyces cerevisiae |
Research Abstract |
農産廃棄物であるヘミセルロースの有効利用として、組換え体Saccharomyces酵母用いたキシロースからのアルコール発酵プロセスの開発を行った。プロセスはキシロースをキシロースイソメラーゼ酵素を用い、キシルロースに変換後、酵母によりアルコール生産を行わせた。その際、副反応であるキシリトールが著量生産されるが、これは酵母内に生成されるソルビトール脱水素酵素によるものと考えられた。そこで前年度に同酵素遺伝子を破壊した組換え体酵母を作成した。 本年度は上記組換え体酵母を用い、キシロースイソメラーゼ存在下でのアルコール発酵を検討した。組換え体酵母は副産物であるキシリトール生産は押さえられたが、キシロースイソメラーゼの至適反応pHとアルコール発酵pHが異なるため、pH非制御下では、キシロースからキシリトールへの変換が充分でなく、アルコール生産量は極めて低かった。よって、両反応が共役しうる至適pHを検討したところ、pHを6に制御した発酵が至適であり、培養終了時にキシロースは完全に消費されたことが明らかとなった。しかし、キシロースに対するアルコール生産収率が理論値よりかなり低くかった。現在、収率を向上させるための培養条件、特に酸素供給について検討している。
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