1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07456007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
根本 圭介 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40211461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 淳 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60221727)
森田 茂紀 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00143404)
秋田 重誠 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10251498)
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Keywords | イネ / OSH1遺伝子 / 穎花 / 側芽 |
Research Abstract |
1.側芽の形成過程を,成長点の分化・維持を司ると考えられるOSH1遺伝子の発現をマーカーに用いて検討した.形態上では側芽の分化は母茎の成長点から4プラストクロン離れたところで見られるが,その分化予定域では母茎の成長点から送り出された時点から一貫してOSH1の発現が見られた.このことは,側芽の成長点は新たに分化するものではなく,母茎の成長点の細胞がそのまま残存してできるものであることを示している.このことは,高等植物の分枝は下等シダ植物の2叉分枝の一方にあたる.という従来の見解を支持する. 2.1穂穎花数の品種間差が幼穂発育のいかなる過程で生じてくるのかを発育形態学的に調べた.まず,1穂穎花数の多い品種アケノホシの幼穂分化期前後の成長点サイズを品種日本晴と比較したところ,幼穂分化直前までの成長点サイズは両品種の間で差がなかったが,それ以降の成長点サイズの増大程度はアケノホシが有意に高かった.供試品種を増やして幼穂分化直前の成長点サイズと1穂穎花数との関係を検討したところ,日本型品種の間では両者の間に直線的な関係が認められたが,アケノホシのようにインド型イネを親に持つ品種は両者の関係が穎花数の側にずれていた.このように,1穂穎花数は基本的には幼穂分化の始まる時期における成長点のサイズに規定されるが,両者の両的関係は日本型イネとインド型イネとでは異なるものと考えられた.
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Research Products
(1 results)