1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07456007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
根本 圭介 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40211461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 淳 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60221727)
森田 茂紀 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00143404)
秋田 重誠 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10251498)
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Keywords | イネ / ホメオボックス遺伝子 / 生長点 / 穂 |
Research Abstract |
1 これまでの研究により、Knotted1クラスのホメオボックス遺伝子がイネの生長点における器官・組織形成に重要な役割を果たしていることがわかったため、今年度は、このクラスの遺伝子の解析の最も進んでいるカリフォルニア大学バークレー校フリーリング研究室に滞在し、トウモロコシの遺伝子をプローブにしてイネにおけるそれらの相同遺伝子をいくつか単離した。また、トウモロコシのホメオボックス蛋白質に対する抗体を用いてイネの免疫組織化学を試みた結果、イネの生長点近傍は、異なる種類のホメオボックス蛋白質の局在によって特徴づけられる複数のドメインに分かれていることが明らかになった。このドメインのそれぞれは、従来より形態学的に認識されていた異なる組織系の始原細胞群と一致し、ホメオボックス遺伝子の発現が、生長点におけるパターン形成に深く関わっているものと考えられた。 2 インド型イネは日本型イネに比べて穂における分枝が発達している。この違いが穂の発育を追ってどのようにして生じてくるのかを観察したところ、インド型のイネはそれぞれの枝が高次の枝を形成する際の生長点のサイズが日本型イネよりも大きいことがわかった。また、この違いは、穂の中における維管束の走向にも影響を及ぽしていた。このように、生長点のサイズにおけるわずかな違いが、穂の最終的な形態に大きく影響することがあきらかとなった。
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Research Products
(1 results)