1995 Fiscal Year Annual Research Report
都市住民の利用と地域環境保全を目的とする森林レクリエーションに関する研究
Project/Area Number |
07456016
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
熊谷 洋一 東京大学, 農学部, 教授 (50012042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 良平 東京大学, 農学部, 助手 (40272439)
斎藤 馨 東京大学, 農学部, 助教授 (70215531)
下村 彰男 東京大学, 農学部, 助教授 (20187488)
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Keywords | 森林 / レクリエーション / 自然観察 / 二次林 / プログラム / コンビュータ-画像 / 植物成長モデル |
Research Abstract |
本年度は望ましい持続的な森林環境管理の計画論構築へ向けて論議するための基礎資料として以下の点について検討を行った。 (1)都市近郊の森林レクリエーション地として、横浜自然観察の森、神奈川県立座間谷戸山公園、こどもの国、東京都立桜ヶ丘公園を対象に現地調査をおよびヒアリング調査を実施し、親自然活動の内容、施設構成、プログラムの内容とともに、森林空間の物理的状態について調査し、各活動タイプ別に、どの様な森林の状態、どの様な空間整備が求められるのかについて検討した。 その結果、二次林での観察や管理作業をレクリエーションとする活動の需要が増加している傾向が見られた。こうした活動は面積的にも小さく、要求する資源の質の点でも供給が容易であるものの、むしろ活動の指導や監督などへの対応に工夫を必要とするなど、従来のレクリエーション活動の範囲内では捉えきれない。新たな概念的枠組みが現場では求められている。 (2)次年度では、「レクリエーション嗜好と森林景観評価との関係」について、コンピュタ-画像を用いた心理実験と利用調査を通して明らかにすることを計画している。今年度はその準備段階として、心理実験に用いる森林景観画像をコンピューター画像の操作性を活用して作成するシステムを開発した。画像合成は単木の成長シミュレーションモデルを樹林・林分レベルに適用した森林景観のシミュレーションと、入力ステーションにより入力した森林写真への修正操作とで検討を行った。
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[Publications] 熊谷洋一: "GISを応用した樹木情報システムの構築" ランドスケープ研究. 58(5). 193-196 (1995)
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[Publications] 下村彰男: "住宅地におけるクロマツ高木の分布構造と「見え」との関係に関する研究21GC02:ランドスケープ研究" 58(5). 165-168 (1995)
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[Publications] 斎藤 馨: "GIS,CAD,植物成長モデルを応用した景観シミュレーション手法に関する研究" ランドスケープ研究. 58(5). 197-200 (1995)
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[Publications] 下村彰男: "生態系保全をめざした水辺と河川の開発と設計" 工業技術会株式会社, 285(21) (1995)