1995 Fiscal Year Annual Research Report
無拍動流人工循環に対する生体適合性に関する研究-人工循環に拍動流は必要か?-
Project/Area Number |
07457290
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
矢田 公 三重大学, 医学部, 教授 (80093152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下野 高嗣 三重大学, 医学部, 助手 (80206242)
谷 一浩 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (80263010)
新保 秀人 三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (70179076)
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Keywords | 人工循環 / 無拍動流 / 求心性神経反射 / 大動脈圧受容器 / 循環調節機構 |
Research Abstract |
開心術時の体外循環や重症心不全に対する補助循環に定常流ポンプによる人工循環が行われている。しかし、定常流で長時間人工循環を行ったとき生体の病態生理については不明な点が多い。 そこで本研究では無拍動流実験動物での生理学的検討、特に循環調節機構について研究を行っている。 1)方法 血圧調節機構をつかさどる主要なものは頚動脈洞にある頚動脈洞圧受容器と大動脈弓にある大動脈圧受容器である。この圧受容器の求心性インパルスを単独で計測するにはChemorecepter成分を含まないBarorecepterのみの求心性神経を持つ動物が必要で、それにはRatとRabbitの大動脈神経のみが該当することが判明した。 そこでRabbitで大動脈弓の圧が定常圧となるモデル、即ち定常流ポンプによる左心バイパスモデルを作成し検討している。 2)結果 実験動物が小型なため無拍動流人工循環で血行動態を長時間維持することは極めて困難であったが、カニューレ等の改良工夫により数時間の安定した循環が得られるようになった。現在これを更に長時間維持できるように現在工夫検討中である。 定常流化による脈圧減少による血圧調節神経反射の結果はまだまとめるまでにいたっていないが、Baroreceptorの求心性インパルスは減少の傾向を示し、それは血圧が維持されておれば時間とともに徐々に回復に向かう傾向を認めている。今後もさらに検討をする予定である。 またこの研究を更に発展させ自己心拍時と定常流人工循環時において、流量を一定にして大動脈神経を一定に刺激をして刺激に対する延髄および末梢血管での反応性の違いを検討する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Isao Yada: "Clinical Experience Using the Biopump for Extracorporeal Circulation during Open Heart Surgery" Artificial Organs. 17(7). 619-624 (1993)
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[Publications] Isao Yada: "Is Nonpulsatile Blood Flow Dettrimental to Patients?" Artificial Organs. 17(5). 291-292 (1993)
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[Publications] Koji Onoda: "Clinical Experience with Nikkiso Centrifugal Pumps for Extracorporeal Circulation" Artificial Organs. 18(9). 706-710 (1994)
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[Publications] 矢田 公: "人工循環に拍動流は必要か" 人工臓器. 23(5). 1055-1061 (1994)