1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07457313
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
滝 和郎 京都大学, 医学研究科, 講師 (70144368)
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Keywords | 動脈瘤 / 塞栓術 / 血管内手術 |
Research Abstract |
脳動脈瘤塞栓様に即時離脱型コイル(IECD)を開発している。コイルとガイドワイヤーの接合部をポリビニルアルコール性のチューブで接合してある。先端コイルは白金製できわめて柔軟に作製し、動脈瘤壁に接触する力を最小におさえるよう努力した。外径は3フレンチのカテーテルを通過する径で、全長185-200cmである。離脱実験では生理食塩水中でIECDに5W以上の電流を流すと3秒以内に離脱した。in vitroの実験に引き続き雑種成犬でも良好な結果を得たので、臨床応用を始めた。当施設の倫理委員会で臨床応用を許可されたので、脳動脈瘤、硬膜動静脈瘻症例に対して、臨床応用を行った。脳動脈瘤にたいして、現行では機械的な切り離しの可能なIntrelocking detachable coilが市販されているが、切り離し部を押し出すとコイルは回収不能となるため、コイルとガイドワイヤーの接合部が所定の位置からずれる可能性は潜在的に有しており、これは、脳動脈瘤のように微妙な塞栓術を必要とする疾患に対しては不向きである。これに対して今回開発中の離脱型コイルでは、塞栓の際に、コイルが完全に瘤内に収まることを確認した上でコイルを切り離すことが出来るために、きわめて安全なコイルであると判定された。また離脱に要する時間は瞬間的であり、手術時間の短縮に長所を有していると判断された。良好な結果を得ているので来年度からは、されに症例数を増加させ、またコイル自体にも形状記憶性を付加したものを開発する予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 中原一郎: "低血圧負荷およびCBF studyを併用した内頸動脈領域のBalloon Occlusion Test-半定量的評価による検討-、" 血管内手術における最近の進歩. 208-215 (1995)
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[Publications] 田中正人: "脳血管奇形の自然歴と破裂の予防" 循環科学. 15,5. 38-41 (1995)
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[Publications] 北条雅人: "PET activation studyによる言語機能のfunstional mappingが有用であった脳動脈奇形の1例" NEUROLOGICAL SURGERY. 23,6. 537-541 (1995)
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[Publications] Akiyo Sadato: "Immediatoly Detachable Coil for Aneurysm Treatment" AJNR. 16. 1459-1462 (1995)
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[Publications] 村尾健一: "脊髄疾患の塞栓術" 中枢神経系におけるIVR. 10,2. 168-170 (1995)
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[Publications] 田中正人: "脳卒中の一次・二次予防 脳血管奇形の自然歴と破裂の予防" 循環科学.
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[Publications] I. Nakahara: "Dolichoectasia of the Middle Cerebarl Artery-Case Report-" Neurol Med Chir(Tokyo). 35. 822-824 (1995)
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[Publications] F. Tanaka: "Changes in cerebral blood flow induced by balloon test occlusion of the internal carotid artery under hypotension" European Journak of Nuclear Medicine. 22,11. 1268-1273 (1995)