1995 Fiscal Year Annual Research Report
オキシトシン受容体ノックアウトマウスを用いた分娩発来機序の分子生物学的解析
Project/Area Number |
07457387
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
東 千尋 大阪大学, 医学部, 助手 (20151061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
信永 敏克 大阪大学, 医学部, 助手
鮫島 義弘 大阪大学, 医学部, 助手 (30231351)
上浦 祥司 大阪大学, 医学部, 助手 (10243213)
橋本 一昌 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
佐治 文隆 大阪大学, 医学部, 講師 (90093418)
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Keywords | オキシトシンレセプター / in situハイブリダイゼーション / 免疫組織染色 / ノーザンブロッティング / ウェスタンブロッティング / 遺伝子クローニング |
Research Abstract |
子宮筋におけるオキシトシンレセプターの発現様式と陣痛発来との関係を検討すべく行った分子生物学的な研究において、以下の研究成果を得た。 1)非妊娠子宮筋、陣痛発来前の妊娠末期子宮筋、陣痛発来後の妊娠末期子宮筋に対し、オキシトシンレセプターの発現をin situハイブリダイゼーション、免疫組織染色、ノーザンブロッティングおよびウェスタンブロッティングにより検討した。その結果、陣痛発来時には子宮筋オキシトシンレセプターの発現は転写レベルでも翻訳レベルでも著しく増加するが、子宮筋個々の筋細胞レベルにおいて、発現様式は一様ではなく、モザイク様の発現をする事を発見した。これは分娩時の陣痛は、子宮筋の一様な同時収縮ではなく、オキシトシンレセプターを発現し、オキシトシン反応した子宮筋より、gap-junctionと想定される子宮筋細胞間のシグナル伝達を通じ構成された、統合的な子宮収縮であることと示すものである。 2)オキシトシン受容体ノックアウトマウスを作成する目的で行っている、129SVマウス由来遺伝子ライブラリーを用いたマウスのオキシトシンレセプターの遺伝子クローニングの結果、マウスの遺伝子の全コーティング領域の塩基配列を決定した。マウスのオキシトシンレセプター遺伝子は、ヒトの遺伝子と同様に4つのエキソンより構成され、アミノ酸の相似は85.9%と高く、この遺伝子は種を越えてよく保存されている事が証明された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Tadashi Kimura et al.: "Expression of oxytocin receptor in himan pregnant myometrium" Endocrinology. 137(2). 780-785 (1996)
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[Publications] Yasuhiro Ito et al.: "Investigation of the oxytocin receptor expression in human breast cancer tissue using newly established monoclonal antibodies" Endocrinology. 137(2). 773-779 (1996)
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[Publications] Tadashi Kimura et al.: "Molecular endocrinology of the oxytocin receptor" Endocrine Juornal. 42(5). 607-615 (1996)
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[Publications] Kazumasa Hashimoto et al.: "Loss of imprinting in choriocarcinoma" Nature Genetics. 9. 109-110 (1995)
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[Publications] Masayasu Koyama et al.: "Nuclear factor (s) derived from choriocarsinoma cell line bound to the transcriptional egulatory elements of HLA class 1 gene" Placenta. 16(7). A7- (1995)