1996 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の顎骨吸収に関する定量的研究-老人性骨粗鬆症との関連において-
Project/Area Number |
07457466
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University, Grant-in-Aid for Scientific Reserch (B) (2) |
Principal Investigator |
長尾 正憲 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (60014213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 二久 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70095107)
関田 俊明 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90236092)
水口 俊介 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30219688)
小林 賢一 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (00170316)
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Keywords | 骨ミネラル量 / 老化 / 放射線 |
Research Abstract |
顎骨・歯槽骨の吸収は、局所的あるいは全身的な疾患により生じるが、加齢や補綴物の装着による歯牙、歯槽骨そして欠損部顎堤に対する局所的な刺激などの要因が関係している。そのため、歯科補綴学においては、補綴物の設計・予後に関わる重要な問題の一つと考えられている。 そこで、骨吸収と義歯の装着という局所的要因との因果関係について検討を加え、高齢者に多い骨粗鬆症などの骨疾患と顎骨吸収との関係を解明し、骨粗鬆症などの骨疾患に対してスクリーニングを行える可能性を追求する必要性がある。 従来より、生化学的、組織学的、放射線学的方法などにより、骨吸収に関する研究が行われており、近年は特に海面骨の骨塩量の変化が注目されている。しかし、それらは主として形態学的、定性的であり、定量的研究はあまりおこなわれていない。また、定量的研究に用いられる測定系はpQCTなど専用の設備が必要となるものが多く、骨ミネラル量を高精度で測定できる簡便なシステムは少ない。 本研究では、開発済みである骨ミネラル量計測システムを、近年普及しつつあるComputed Radiographyに応用し、フィルターにSnもしくはCdSを用いることにより、管電圧の変動や濃度むらによる影響を受けにくい骨ミネラル量計測システムを開発した。また、10cmのair gapを設けることにより、散乱線による影響を計測に問題ないレベルまで小さくした。その結果測定誤差は10mg/cm^2以内(測定レンジ0-800mg/cm^2)という性能が得られるようになり、海面骨の骨塩量の変化をとらえるために本システムが実用に値することを確認した。さらに、このシステムは、フィルターをAgなどにおきかえると測定レンジを広げることが可能である。
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[Publications] 高岡清治,加藤二久,小林賢一,佐々木武仁,長尾正憲ら: "下顎骨の骨ミネラル量測定方法の検討-脂肪組織と散乱線が及ぼす影響-" 日本医学物理学会 第13回研究発表会抄録集. 39-40 (1996)