1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07457474
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤井 弘之 長崎大学, 歯学部, 教授 (20067060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅 浩二 長崎大学, 歯学部, 助手 (70244085)
吉松 正 長崎大学, 歯学部, 助手 (50230800)
橋本 信行 長崎大学, 歯学部, 助手 (50198686)
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Keywords | 経頭蓋磁気刺激 / 咀嚼筋誘発筋電図 / 咬筋 / 両側性応答 |
Research Abstract |
1.目的と方法 経頭蓋磁気刺激で誘発される咬筋応答の特性を解析する目的で,被験者に座標点をマークしたヘッドギヤを装着して有効な刺激点を求めた.用いた刺激コイルは平均直径9cmの円形コイルで,刺激部は頭頂部の右外側1・3・5・7cmの位置とし,刺激強度75%(約1.5テスラに相当)の単発刺激を頻度約0.2〜0.3Hzの刺激を加えた.誘発筋電図は両側咬筋から刺入電極によって双極性に導出した.記録時の被験者の姿勢は直立椅座位で,顎位は安静位とした.種々の条件で誘発した応答を観察し,以下の結果を得た. 2.結果と考察 1)応答は両側性に記録された. 2)対側性(左側)咬筋応答の誘発にはコイル位置が関与し,応答の振巾からみて頭頂外側3〜5cmの位置に至適刺激点が存在すると考えられた. 3)対側性応答は,刺激電流方向に選択性を有していた. 4)対側性応答は,刺激毎にその波形が変動した. 5)対側性応答の潜時は,10〜13ms程度であった. 6)同側(右側)咬筋応答の潜時は対側性応答の当該値より短く,波形も2峰性で両者の起源が異なることが強く示唆された. 7)以上の結果は,対側性(左側)咬筋応答は右側咬筋神経の求心枝の刺激によるものではなく,刺激コイル直下に存在する大脳皮質運動野の顔面領域を主体とする領域を起源とする「皮質由来電位」であることを強く示唆している。
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Research Products
(1 results)